販促用の焼印

ミドリ安全様から会社の名前とロゴの入った焼印製作を依頼されました。会社からの注文の場合、販売促進用やイベント用の焼印の注文が多く、宣伝のために会社名とロゴマークは入るのが一般的です。ミドリ安全様はテレビCMでもおなじみの作業用の安全用具を製作販売している会社です。その営業品目は、現場の作業環境と安全のためのワーキングウェアや安全靴から安全衛生保護具、ヘルメット、集塵機や空気清浄機、電気保安機器、医療分野やEコマースと広範囲に及びます。メタルアートでも、鋳造という危険と隣り合わせな作業をしていますので、安全用品には気を使っています。鋳造時には、透明なシールドのついた防具と革の手袋を使っていますし、電気炉でワックスと溶解、焼成するために換気には神経を使い、溶接作業もしますので、発生するガスや火花の対策も必要になります。どんな、作業でも物を作るという事自体、刃物や工具、機械を使うので安全対策が必要になりますので、安全保護具は欠かせないアイテムになります。
安全対策と同じように薬品にたいする知識も必要で、酸洗いをするのに、硫酸を使用したり、キリンス溶液や表面処理等で塩酸や硝酸も使います。簡単なメッキも工房内でするので、扱う薬品の種類も多く、学生時代の知識が役立っています。(大学で化学科だったので)

ミドリ安全様焼印
ミドリ安全様のロゴ焼印

上の写真はミドリ安全様の焼印をシナベニア板に試し押しした時の画像です。大きさは、幅40ミリ×高さ5ミリの細長い形をしており、80W電気ごて仕様で製作しました。作業現場では、緑色の十字のあるヘルメットを見ることがありますがあれも安全を意識してのことなのでしょうね。安全と関係の深い緑色と安全と結びつけた企業名は、名前そのものが営業品目を連想させるので、すぐれた宣伝効果を生むと思います。少し前にコーポレートアイデンティティー(CI)が流行った事がありますが、イメージ戦略は大切なものですね。

 

雪だるまの焼印

館山様から雪だるまの焼印製作を依頼されました。昭和40年代の頃は冬場に遊ぶことが少なく、よく雪だるまやカマクラを作って遊んだものです。北海道の雪は東北地方と違い、気温が低いせいかサラサラとして、雪を丸めて塊にすのは難しく、時には、水をかけてから雪を固めたことがあります。家の前の除雪で出た雪の塊を使い、バケツで雪を集めて圧縮して硬くした雪を積み上げて雪だるまを作り遊びました。今では有名な雪まつりですが、発祥の地は小樽だと知っていましたか?私の小さい頃は、小樽公園や市内の学校等に色々な雪像が作られて、にぎやかな雪まつりが小樽で行われていましたが、何時ごろからか、下火になり、札幌の雪まつりにのまれていきました。雪まつりだけではなく、北海道経済の中心も昔は小樽で、日本銀行小樽支店があり北のウォール街とも呼ばれいましたが、徐々に衰退して札幌へと移っていき、今では、小樽は高齢化率の高い人口減少になやむ小さな地方都市になってしまいました。時代の流れなのでしょうね。
雪だるまと同じように、冬に良く作っていたものに、カマクラがあります。子供の作っていたカマクラなので、雪が貯まっている所に穴を掘っただけの物でしたが、秘密基地ごっこをして、小さなカマクラを基地として沢山作り、雪合戦をしてよく遊びました。札幌オリンピックの頃は、裏山に小さなジャンプ台を作りジャンプごっこもしましたし、セルロイドの下敷きを切ってスキーの形と人の形に切り、セメダインでくっつけてジャンプ人形を作り、雪を固めてミニジャンプ台を作り、飛ばして飛距離を競う遊びも流行りました。今ほど、物が豊富ではなかったので、あるものを利用して遊ぶことが上手かったのでしょうね。

雪だるまの焼印
雪だるまの焼印の画像

写真は館山様からの依頼で製作しました雪だるまの焼印をシナベニア板に試し押しした時の画像です。雪だるまの手の部分が「ときめき」という文字になっていて、降っている雪が楕円形していて面白いデザインになっています。焼印の大きさは、幅25ミリ×高さ32ミリで、100W電気ごて仕様で作りました。雪だるまや桜の花、干支等季節により注文が来る焼印も多いですね。今、写真を見て思ったのですが、頭の部分にのっているのは、雪だるまを作るのに使ったバケツでしょうね。小さい頃は、つららを雪だるまの頭にさして鬼のようにした記憶が蘇りました。

英語の小さな焼印

メリークリスマスの書かれた小さな英語の焼印を製作しました。文字数が多いので小さくするのが難しく線幅を調整しながら作りました。小さなころの記憶としてクリスマスに、赤と白の飾りのついた靴の形をした入れ物に、お菓子が入った物をもらい喜んだ覚えがあります。昔は、ゲーム等の遊び物はありませんでしたし、今ほど食生活も豊かでなかったので、お菓子はごちそうでした。クリスマスにツリーを飾った記憶も少しありますが、今で所々思い出せる程度の記憶になってしまいました。よく海外のクリスマスでは、七面鳥を食べますが、我が家では鳥の足を焼いたものを食べた事は思い出せます。又、小さい頃のクリスマスの一番の出来事と言えばクリスマスケーキでしょうか?当時はケーキ屋さんもあまりなく、普段ケーキを食べることはあまりなかったので、誕生日とクリスマスの時のケーキがまちどうしいと思っていました。今は、食生活も変わり、いつでも普通にケーキを食べることが出来ますし、チキンもごちそうとまでは言えなくなってきていますので、クリスマスもあまり特別が出来事ではなくなってしまいました。只、クリスマスの前後に小さなクリスマスコンサートが行われるので、事前に色々な情報を収集してクリスマスコンサートで歌うことがあります。
ヘンデルの「メサイア」を歌うことが好きで、クリスマス時期に参加して歌える機会がないか探しています。宗教的な意味ではなく、只、歌うのが好きなので歌うだけですが、今では、クリスマスを感じる一番の理由になっています。

英語の小さな焼印
メリークリスマスと書かれた英語の焼印

上の写真は製作しました英語で「merry christmas」と書かれた小さな焼印をシナベニア板に試し押しした画像です。大きさは、幅24ミリ×高さ9ミリの小さなもので、80W電気ごて仕様で作りました。小さな英字の焼印を作る場合、一番難しいのが「i」の文字の上の●部分で、製作しましたこの焼印も●部分、大きめに修正して作りました。鋳造では、作りにくい部分がでてきますが、特に印面の端にiの文字が来る場合は大変で、●部分を極端に大きく作り、鋳造後に削って調整することもあります。

オーナーズクラブの焼印

松江様から、ご自身が加入しているオーナーズクラブの焼印製作を依頼されました。松江様には、日ごろからお世話になっており、今は引退しておられますが、元は築地の有名な卵焼き屋さんを経営しており、その卵焼き屋さんの焼印を作らせてもらっていた縁で、オーナーズクラブの焼印のご注文を頂きました。
今まで色々なオーナーズクラブの焼印を作ってきましたがツーリングクラブの焼印が一番多く、色々なツーリングクラブの焼印を作りました。スズキのジムニーの愛好家のツーリングクラブやトヨタのレクサスの愛好家が集まったツーリングクラブ、バイクのハーレーダビットソン愛好家のツーリングクラブや大学の自動車部やドリフト走行専門のツーリングクラブ等色々な焼印を作らせてもらいました。作った焼印を革のキーホルダーに押したり、クラブ専用グッツの押したりして活用してもらっています。又、メタルアートでは、ナンバープレートキーホルダーも製作販売していますのでそちらでも色々と御世話になっております。

左の写真は、製作しましたSOCJの焼印を試し押しで厚紙に押した画像です。SOCJとはセブン、オーナーズ、クラブ、オブ、ジャパンの略で、その名の通り7名で構成されるオーナーズクラブです。左の写真は同じ焼印を茶色の革に押した時の画像です。文字が混み合っているデザインなので、3か所ガス抜き穴をあけましたがそれでも温度を調整しないと綺麗に押せないようです。一般的に革の方が、紙よりも低い温度で押した方が綺麗に押せますので、試し押しの時には、紙に押して温度の状況を確認してから革に押します。温度コントローラを使った方が良いかもしれません。このSOCJの焼印は、50ミリ丸の大きさで、200W電気ごて仕様で製作しました。

上の写真は、円形のSOCJ焼印を納品後に別途注文頂きました文字列のみの焼印の写真で、左は厚紙に、右は革に試し押ししたものです。大きさは幅30ミリで、80W電気ごて仕様で作りました。 茶色の革は比較的焼印が押しやすいのですが、どのような理由かは、わかりませんが白い革は綺麗に焼印を押すことが出来なく、焼印には不向きです。多分、革を染める染色材の関係かと思いますが、3種類の別々に購入した白い革を試し押ししましたが、3種類とも不向きでした。

 

蓮の花の焼印

PADMA様から蓮の花がデザインされた焼印の製作を依頼されました。元々PADMAとは、インドで古くに使われいたサンスクリット語(梵語)で紅蓮華という紅色をした蓮の花を表す言葉です。仏教では、池の泥の中から出てきて、美しく清らかに咲く蓮の花は特別な花とされ仏像の台座部分も蓮の花を模した蓮台と呼ばれるくらいです。又、PADMAは広い意味にとると、カマラという紅色の蓮とプンダリカと呼ばれる白い蓮、ニーロートパラという青いスイレンとクムダと言われる夜に花を咲かせる白いスイレンの総称となっています。

PADMA様焼印
蓮の花の焼印

上の写真はPADMA様からのご依頼で製作しました焼印を桐の板に試し押しした時の画像です。偶然、桐の板をもらいましたので、試し押しに使いました。
桐は、焼印の濃淡がはっきりと表れる木材で、比較的、焼け易いので温度に注意して低めの温度で焼印を押した方が綺麗に押せます。この焼印の大きさは幅30ミリ×高さ26ミリで電熱式をご希望でしたので100W電気ごてを取り付けて作りました。PADMAは仏教と深い関係があるので、ネットで調べると、前世療法をおこう所も同じ名前を使っています。前世療法とは、仏教の輪廻転生から、人は生まれ変わるものという事で、その人の現在は、過去の人生で起こしたことが原因となり表れるという事から、人の前世を調べて、その人が今悩んでいる原因を前世との関係から探り出して、治療する方法になります。よく、2歳くらいまでは前世の記憶を持っていて、成長するにつれて失われいくという説がありますが、小さな子供が突然、ありえない事を話し出して、調べたら同じような事実があったという事が証明されていますので、本当に前世があるのかもしれませんね。人間の生まれ来る本当の理由は、ハッキリとしていませんので、生まれ変わりと人間の本来の目的は関係があるのでしょう。

山荘の焼印

白樺山荘様から焼印の製作依頼を頂きました。正方形の枠に白樺山荘と文字が入ったシンプルなデザインの焼印です。春先になりますと、ニュースでよく花粉症の問題が取り沙汰されますが、その中に白樺の花粉の問題も出てきますね。
幸い私はまだ花粉症にはなっていませんが、(誰がいつなるのかわからないそうなので不安ですが)友人が花粉症で悩んでいますので、そのつらさはわかるような気がします。私の小さい頃は、花粉症という話題を聞くことはありませんでしたが、いつの頃からか春先になると連日放送されるようになり、今では国民病ともいわれるまでになっています。原因物質として各種の花粉があげられていますが、花粉は要因であり、その陰に別の問題があると思います。一部の説では、大気汚染物質と浮遊する花粉が結びついて問題を広げているという話も聞きますが、人の体質自体が影響しているのでないかと思います。花粉症にならないようにするには、幼少期に家畜と共に生活すると良いという話を聞きました。これは本当のようで、実際に検証されている事実だそうです。今の世の中、あまりにも清潔に拘りすぎているのも原因ではないかと私は思っています。除菌グッツや空気清浄機等も当たり前になり、菌や汚れに対する対策ばかり進めた結果、人間が本来もつ、菌に対する耐性が失われていったのではないかと思います。又、菌や汚れに対しては、異常な位対策をしているのですが、逆に化学物質を大量に使う事に無頓着です。町で人とすれ違うと、すごい匂いを周りに放出している人がいます。香害というそうですが、元を正せば、柔軟剤や洗剤等に含まれる化学物質が原因で、あれほど菌に対しては、気を使うのに化学物質には無頓着なのが私には理解できません。私は、大学時代化学を専攻していましたが、同じ大学の教授が大手洗剤会社の顧問もしており、よくその教授が、「洗剤で綺麗に洗うより多少汚れが残っていても水だけで洗う方がよい」と言っていた事を思いだします。経済活動が優先された結果が招いた一面もあると思います。

白樺山荘焼印
白樺山荘の焼印画像

上の写真は、出来上がった白樺山荘の焼印を杉の板に試し押しした時の画像です。太めの書体で力強さがありますが、「樺」の字はもう少し余白を広げた方が良かったかもしれません。大きさは30ミリ角の正方形で角を1ミリ丸めた枠をつけました。100W電気ごて仕様で作りました。余談ですが、山荘と聞くと、日本赤軍の浅間山荘事件を思い出してしまいます。私がまだ小さい頃でしたが、大型の鉄球で、建物を壊す姿が今でも目に焼き付いています。

 

桜の校章の焼印

追手門学院様の桜の花びらをあしらったデザインの校章の焼印を製作しました。桜の花をデザインにした焼印は、結構多く、特に、校章のデザインに多いようです。学校に入学するのが桜の咲く時期なので桜の花の印象が入学の印象と結びつきやすいのでしょうね。今、私の住んでいる家は、奥さんの実家ですが、その前まで住んでいて、メタルアートの工房として使っていた家には、八重桜の木が植えられていました。八重桜はソメイヨシノのような桜の開花が終わってから花をつけ北海道では、5月中旬頃に綺麗に咲き誇ります。普通の桜の花より濃いめのピンク色をしていて満開になると大変綺麗でした。花は綺麗で楽しめましたが、花が散ると、花びらが近所に飛び散らかって迷惑をかけますので、気がつくたびに掃除して回っていました。今考えると桜の花を観賞できる代償だったのでしょうね。只、夏の終わりから秋にかけて、毛虫が大量に発生することがあるので困ってもいましたが?北海道には、二十間道路の桜並木という桜の名所があります。北海道遺産にもなってる場所で、咲いている桜の7割は、エゾ山桜という種類で、殆どが樹齢80年を超える老木です。場所は、太平洋側のひだか町静内という所です。二十間とは、道路の両側に咲いている桜の幅が二十間(大体36メートル位)あるのでそう呼ばれており、桜並木が直線で7キロ程続いています。見ごたえがありとても良いところですが、一度、見に行って車の渋滞に巻き込まれてからは、遠出をせず近場での桜見物にしました。

追手門学院様焼印
桜の校章の焼印

上の写真は、出来上がりました追手門学院様の焼印を杉の板に試し押しした時の画像です。太めの桜の花びらの枠に追の文字のロゴが入っているデザインです。焼印の大きさは30ミリ丸に収まる大きさで、電熱式をご希望でしたので、100W電気ごて仕様で作りました。杉の板は年輪の目が綺麗に出ていて焼印を押した時に落ち着いたイメージを醸し出します。

古銭の形の焼印

安斉様から古銭の形をした焼印の製作依頼を受けました。銭形平次が泥棒に投げる古銭は寛永通宝という丸く中央部分に四角い穴が空いたお金ですが、同じ形で文字部分だけを変えたデザインの焼印でした。知りませんでしたが、寛永通宝等の古銭の中央に四角い穴が空いているのは、その四角い穴に四角い棒を差し込んで、研磨材にこすりつけて一度に多くの枚数の銭の円周を丸くするためでした。
又、寛永通宝の裏面のデザインも何種類かあり、裏側に波の模様の入ったものは1枚4文として使われ、それ以外は殆ど、1枚1文だったそうです。これらの古銭の製造方法もメタルアートと同じように鋳造で作っていましたが、鋳造方法は違い砂や土、粘土等を使った砂型鋳造で、使われた金属も、銅や鉄、真鍮があったそうです。時代劇で、寛永通宝を紐を通して束ねているものを見ることがありますが、この束ねたお金を通し銭とよび、寛永通宝を96枚通したものを通し100文といい実際に100文として使うことが出来たそうです。 古銭のデザインに関しては、焼印以外でも利用して製作したことがあり、メタルアートでは、お祝い銭も作っていますので、還暦祝い銭や100才祝い銭等のデザインも同じく真ん中に四角い穴が空いた古銭の形をしています。お祝い銭の場合、貴金属で作る事が多く、大抵の場合、金銭、銀銭、銅銭の3種類で作ります。

古銭の焼印
古銭の形の焼印

上の写真は製作しました祝い銭の焼印の試し押し画像です。祝い銭の場合、おめでたい言葉や縁起の良い言葉を並べます。今回のデザインもお金が貯まり、福があるおめでたい言葉が並んでいます。大きさは20ミリ丸の小さなもので、80W電気ごて仕様で作りました。

 

 

水ばしょうの焼印

水芭蕉の花がデザインされた焼印を製作しました。秋田県仙北市の田代湖エリアにありますみずばしょうの里といわれる刺巻湿原の水芭蕉を表した焼印で、刺巻湿原は周りをハンノキ林で囲まれてておりその湿原一面に咲く白い水芭蕉の花は何とも言えない美しさで観光客を魅了しています。又、4月中旬から5月上旬にかけて刺巻水ばしょう祭りが行われ約6万株の水芭蕉の咲く湿原の間に渡された木の杭を打って作られた木道を通り自然の中に溶け込んだ散策ができます。木道はお祭り当日は混み合っていますので、30分から1時間位時間をみた方がよいそうです。又、お祭り期間中には、地元の出店も出て山の芋鍋や味噌たんぽやイワナの塩焼き等も楽しめます。さすがに、秋田まで水芭蕉を見に行くことはできませんが、小樽市内でも水芭蕉を見ることができる場所があります。市内長橋になりますなえぼ公園に水芭蕉の群生地があります。道路側に面したなえぼ公園の入り口から入り公園の反対側の出口付近にありますので、歩いて15分前後かかりますが、木々の中を散策しながらいけます。少し前までは、水芭蕉の群生地に木道があったのですが、台風で壊れてから整備がされていないようなので、散策道からの見学だけになるのが残念ですが。

水芭蕉の焼印
水芭蕉の里の焼印

写真は、出来上がった水ばしょうの里の焼印を薄いベージュ色の革に試し押しした時の画像です。水芭蕉の葉の部分にも葉脈の筋がありますが、写真からは見えにくくなってしまっています。焼印の大きさは、幅37ミリ×高さ44ミリで電熱式をご希望でしたので150W電気ごて仕様で作りました。水芭蕉の焼印は年に3~4本注文がありますが、大体、冬の終わりごろに集中しています。

食堂の焼印

銚子屋食堂の「木の子めし」とデザインされた焼印を製作しました。昔は、家のそばにも食堂がありましたが、今は、コンビニやレストランチェーンの出店等で減りあまり見かけなくなりました。高校生の頃は、学校帰りにお腹がすいて、途中の大衆食堂へ入ってよく定食を食べて帰ったものです。数年前までは、食堂というよりは、ラーメン屋さんですが、おばあさんが一人でこじんまりと営業している店があり、昔風のあっさりとした出しのきいたラーメンが食べられましたが営業をやめてしまい、今、同じような味のラーメン店を探していますがなかなか見つからずにいます。豚骨や味の濃い系のラーメン屋さんは沢山あるのですが、シンプルに魚貝の出しだけの塩味で、トッピングされているのもナルトとメンマとふ位しかないさっぱりとしたラーメンが食べたくなるのも年齢的な要求なのでしょうか?ラーメンと言えばラーメン屋さんの焼印を作ったことがありますが、普段厨房で火を使うので直火式で作りましたが、火に炙ったり、冷ましたりとハードな使い方をしていたので寿命が短くなり、相談されて、鋳鉄の焼印とチタンの焼印を外注で作ってもらい納品したことがあります。ラーメン屋さんなので、チャーシューに焼印を押していたのですが、印面に油分が付着してその油分を含んだ焼印を再度、火で加熱する事で、劣化と金属疲労が思った以上に早く進み、困っていたので、鋳鉄とチタンの両方を使い比べてもらい意見を聞きました。鋳鉄、チタンのどちらもメタルアートで製作できませんので、外注に出しましたが、金額的には、どちらも同じような金額になりました。鋳鉄の方が、重く使い勝手はチタンの方が良かったみたいですし、チタンは鉄よりも融点が200度以上高く、化学反応を起こしにくい素材ですので、結局、チタンの方が長持ちするという事でその後そのラーメン屋さんでは、チタンの焼印を使うことになりました。

食堂の焼印
銚子屋食堂様の焼印

写真は製作いたしました銚子屋食堂様の焼印を杉の板に試し押しした時の画像です。普段はシナベニア板で試し押ししているのですが、知り合いから、使わなくなった杉の板をもらったのでその板で試し押ししてみました。シナベニアよりも」焼けにくく、印面の温度を上げないと印影が薄くなることがわかりました。
製作しました焼印は幅50ミリで150W電気ごて仕様で作りました。
焼印は、木の子めしの文字と銚子屋食堂の文字を掛け合わせたデザインで、白抜きの文字をうまく使っています。銚子屋食堂様は那須塩原温泉にある食堂で、キノコと旬の野菜を使った木の子めし定食は、一番人気になっています。