火の用心の焼印

東京にあります福生消防署様から、火の用心の見回りに使う拍子木に押す焼印製作を依頼されました。昔はよく、消防団の方々が、夜回りで、「火の用心、マッチ1本火事の元」と言いながら拍子木を打ち見回りをしていましたが、何時の頃からか、車にスピーカーをつけた車で、「こちらは小樽消防団です。火の取り扱いには…」というように変わってきました。なんでも、昔のように消防団に参加する人が減り地域ごとの個別の夜回りが出来なくなり、車で広範囲にわたる夜回りに変わってきたそうです。人々の生活様式がかわり、昔のような地域の出来事に参加する人が減り、消防団やお祭りの山車子、町内会のお手伝い等に参加する人がいなくなり、町内での連帯感も薄れてきたようです。
今回の焼印、拍子木に使うようですが、拍子木(ひょうしぎ)を知らない人も多いと思いますので、一応、調べてみました。辞典によると、「拍子木とは、樫、花梨、紫檀、黒檀等の堅い木材を切り四角い棒状にして、2本1組で、首からぶら下げれるように長い紐で男結びしてつないだ物」と書かれていました。カチカチという独特の甲高いを出すことから、相当堅い木を使っているので、焼印を押す場合にも、普通の木質の場合より、高めの温度設定で押さないとうまく押せないと思います。堅い木の場合、電気ごて式よりも直火式の方が綺麗に押しやすいのは、何度か試して知っていましたので、電気ごてを希望の場合、パワーのある電気ごてを薦めようと思っていましたが直火式をご希望でしたので、ある意味で、ほっとしました。

左の写真は、四角い枠に「火の用心」と記された焼印をシナベニア板に試し押しした画像です。大きさは、高さ29ミリ×幅10ミリで直火式焼印です。右の写真は福生消防署の文字焼印で大きさは、高さ29ミリ×幅6ミリの直火式焼印いなります。どちらの直火式焼印も柄を真っすぐにして、柄の部分を少し短めにした仕様です。