スノーシューに焼印

お客様からスノーシューに焼印を押したとの事でメールを頂戴いたしました。スノーシューを知らない方もいらっしゃると思いますので簡単に説明します。スノーシューとは簡単に言えば、深い雪の所を歩くために使う靴につける器具です。昔の言い方をすると「かんじき」になります。最も、雪原を歩くスポーツ用として作られているので、お洒落で、滑り止めの爪もついて多機能な構造になっています。

焼印を押した私のスノーシュー

スノーシュー画像
私のスノーシュー

上の写真は私が持っているスノーシューのものです。今から5年位前に買ったもので、買った目的は、雪原を歩いて楽しむためではなく、私の家が冬になると屋根から落ちた雪が積もり高めに作っている窓枠の所までくるので、窓ガラスが割れる前に除雪する時に、道に面していない雪深い窓のそばまで歩いていく為に買いました。ヤフーオークションで5,000円位だったと思います。
その後、除雪だけではもったいないので冬道で遊ぶのに使いました。私の場合は、近くの誰もいない山へスノーシューをはいていきます。小さなリックサックを背負い、両手にストックで歩きますが、只、散策するのではなく、愛用のハンドボーガンと的をもっていき、誰もいない所の木に的を取り付けてボーガンを撃つ練習をします。ペットボトルの飲料とお菓子を多少持っていく位ですが、良い気分転換になります。

スノーシューに焼印試し押し

実際にスノーシューに押してみました。手元に電気ごて式の焼印がなかったので、ミニ直火式焼印のカエデのデザインのものを押して見る事にしました。スノーシュー自体は、重さを押さえる為に、アルミニウムとプラスチックで出来ていますので、焼印を押せる箇所はプラスチックの部分になります。只、プラスチックの場合、種類が多く、加熱した焼印の印面をあてた時に溶けて押すことが出来ない物もあるので注意が必要です。スノーシューの焼印を押せそうな部分を探しましたが、これと言って向いた部分がないので、仕方なく、足を載せるプラスチック部分に押して見る事にしました。押そうとした部分のプラスチック部分の厚さが2ミリ位しかありませんでしたので、焼印の温度は上げすぎないように注意しないと穴を開けてしまいます。電気ごて式の焼印であれば、温度コントローラをつけて、低い温度から徐々に試してみる事が出来ますが、直火式の焼印の場合には、ガスバーナーで加熱して温めますので温度の調整が難しいので、普段より温める時間をかなり短くして、印面の温度を抑えめにして押す時間を長めにして押して見ようと思いました。

スノーシューのプラスチック部分に焼印を押す。

普段、焼印を試し押すするときに使っているハンデイーのガスバーナーでは、温度が上がりすぎる事がありますので、小さなアルコールランプで温めました。

板面に焼印を押す
板の部分に焼印を押しました。

上の写真はスノーシューの白い樹脂部分に焼印を押した時の画像です。多分、材質はPP(ポリポロピレン)ではないかと思いますが、PPは周りが溶けやすく焼印を押しにくいプラスチックなので、いつもになく慎重に試しました。アルコールランプで10秒程印面を温めた状態で試しに、近くにあった木の板に焼印を押し付けましたが、全然焼けない状態でしたが、木が焼けない位の温度の方が良いと思い押して見ました。見比べる為に元々の焼印の状態も必要ですので添付します。

参考楓焼印
参考の楓焼印

上の画像はスノーシューに押したものと同じ焼印で、木(左)と革(右)に押した画像も載せました。印面の彫が5ミリの深彫になっていますので通常よりは押しやすい焼印だと思います。

プラスチック部分に焼印
底板のプラスチック部分に焼印

上の写真は実際にスノーシューに押した焼印画像を拡大したものです。葉の回りのプラスチック部分が溶けて周りに盛り上がっています。この部分を丁寧に削りとれば印影部分の凹みがハッキリすると思います。実際に焼印を使うとすると、このように低めの設定の焼印を押し付けて凹みをつけて、周りの盛り上がった部分を削り、凹んだ部分にエナメルか塗料を塗れば見場が良くなると思います。
今回は、電気ごて式の焼印を用意することが出来ませんでしたので、直火式焼印で試しましたが、電気ごて式の焼印で温度調整しつつ慎重に押せば小さな20mm前後の焼印であれば使うことが出来ると思います。只、今回、ご質問を頂いたお客様の場合、焼印の大きさが50ミリ~70ミリ位をご希望との事でしたので、印面が大きくなると、それだけ放射熱の量も増えるので、2ミリ程度の厚さしかないプラスチックには無理な大きさだと思いその旨をお伝えいたしました。只、スノーシューの種類によっては別のプラスチックを使っている場合もありますのでその点は不明としか言えません。

最後に!

無責任な言い方になるかもしれませんが、プラスチックの場合、あくまで参考程度にしか説明できない場合の方が多いので、疑問に思った方は、無料の貸出焼印もありますので、そちらでご自分の手で確認するのが一番良い方法だと思います。