小樽気質の焼印

小樽気質(おたるかたぎ)という文字の入った四角い枠付きの焼印を作りました。小樽は山と海に挟まれた地形で平地がすくなく坂の多い街です。地獄坂や職人坂、船見坂等の名前の付いた坂が沢山あり、その地形から、小樽気質が生まれたとも思われます。「向こう三軒両となり」という言葉がありますが私の小さい頃は外出するにも鍵をかけずに出かけたり、味噌や醤油をお隣から借りたりという事があったようですが、今は、違ってきています。又、坂の多い街に住んでいるので、我慢強いのも小樽気質の一つでしたが今ではどうでしょうか?そう言えば私の小さい頃は、家で料理を作る時には多めに作り、隣近所におすそ分けしていました。勿論、返礼に色々な物をもらい、ある意味、物々交換のようなことがありました。又、近所の大人の人もよく子供と遊んでくれていましたので、近所は知り合い同士のような状況でしたね。でも今は、核家族化が進み、人と人に付きあいもあまりなくなったようです。特に昭和の中頃までは、地場産業の中心が漁業でしたので、漁師気質と小樽気質が混ざり合って独特な雰囲気がありました。

小樽気質の焼印
小樽気質の焼印画像

上の写真は出来上がった小樽気質の焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。この焼印の大きさは30ミリ角の正方形で100Wの半田ごてに取り付けて製作しました。文字も既成のフォントではなくデザインとして作ったものです。
観光用のお土産品に使う焼印も作りますが、この頃、小樽市内にも革工房が増えてきたようで、革の商品に押す為のロゴや標語の焼印をつくる事も多くなってきました。観光地としては名前を知られるようになった小樽ですが、段々と小樽気質が失われて、普通の地方都市になっていっている気がします。