築地の焼印

築地という焼印を作りました。築地は、東京の台所と呼ばれる中央市場でしたが、豊洲へ移転しました。世界的に通用する築地というブランドが一つなくなったのは寂しい事です。私は残念ながら築地には行った事はありません。東京に暫く住んでいましたが、今思えば残念です。築地の事は知りませんが同じような札幌の札幌中央市場の事は良く知っていました。家業との関係でよく行きましたし御世話になっていました。築地から豊洲への引っ越しの時にテレビでターレーで走っている姿を放送していましたが、札幌の市場では皆がポンポンと呼んでいました。私も運転したこともありますし、ポンポンの免許も持っていました。

ターレー免許
ターレー免許の画像

写真は私のターレの免許の実物写真です。三十年以上前のものです。一応、市場内しか乗る事は出来ない事になっていましたが、市場の外のトラックへ荷物を運ぶときに使っていました。ガソリンエンジン式の物とバッテリーの充電式の2種類がありました。ポンポンは結構力があり小回りもききますし、便利な乗り物ですが、ガソリン式の場合には、発信時もスムーズに出やすいのですが、充電式の場合には、コツがいります。発進は先頭部分の丸いハンドル部分についている丸い輪を手で押して、調整しつつ発進しますが、充電式の場合には、この輪の部分を微妙に調整しながら押さないといきなり発進してしまいその勢いで荷物が落ちる事もあります。築地では関係がなかったと思いますが、札幌の市場の場合には冬でも使いますので、雪が積もった時には、走れなくなる事も結構ありました。
一度、うにをポンポンで運んでいて倒したのを見た事がありますが、うにの場合には、折り函に入っているために倒してしまうと身が偏ってしまい商品にならないとの事で数十万円の損害がでると聞いた事があります。又、冷凍の荷物を重ねて運んでいる場合に落とすことも良くあり、落としたことに気がつかないで、荷物をなくすこともあったようです。
話が飛んでしまいました。すみません。築地の話に戻ると、移転により色々な所に影響が出ていて、これから出てくる問題もあるそうです。都民の皆さんに一番影響すると思われることは、移転したことにより各種の設備費や利用料が上がってしまいその転嫁の為に魚等の値段が上がってしまう事だと思います。又、どこの市場でも同じですが、市場を通さない流通手段が色々と出てきているので、価格競争の面でも中央市場を営業していくのは大変になると思います。大手の外食チェーンやスーパーでは、市場とは別の流通手段を使い価格競争に参入していますので、市場で高い口銭(市場に払う手数料)を払って仕入れている業者さんは、価格以外の別の方法で対抗する必要が出てくると思います。特にインターネットの発達で、生産者が直接に消費者とやり取りできるようになっていますので、中央市場の在り方についても考えないとならない時に来ているのかもしれませんね。

築地焼印
築地焼印の画像

上の写真は出来上がった築地という漢字の焼印を厚紙に押した時の画像です。大きさは幅30ミリ程で、100Wの半田ごてに取り付けて100W電気ごて仕様で製作しました。流れるような文字の書体で、活気ある市場をよく表していると思います。