漁船の焼印

道東食品様からの注文で羅臼長栄丸という焼印を製作しました。漁船の名前の焼印は、主に漁用の魚箱に使うものですが、今回は、商品を入れる木箱に使用するとの事です。魚箱は昔は木で出来ていましたが今は、ほとんどプラスチック製の物を使う方が多いようで、漁箱用の焼印もプラスチック対応の電気ゴテ式で温度の調整ができるものが主流になっています。羅臼というと知床旅情でも有名な所で、水産資源は豊富で、北方領土にも近い場所にあります。昔、水産関係の仕事をしていた私は、ホッケの買い付けで羅臼に行った事があります。羅臼は陸の孤島で、知床半島で行く手を阻まれた地形で、冬場には、吹雪で交通が途絶えることもあります。今は世界遺産になって旅行者も増えているようですが、貴重な自然を残すためには、世界遺産に登録されない方が良かったのではと私は思っています。ホッケの2大産地は、羅臼産のホッケと島産のホッケで島産のホッケとは、利尻礼文の船泊や香深で採れたホッケの事です。どちらの産地のホッケも脂がのり大ぶりで人気がありましたが、利尻礼文と小樽を結ぶフェリーが廃船になってから島産のホッケはあまり小樽に入ってこなくなりました。そんなホッケですが、地球温暖化の影響か漁獲高が極端に減り今では高級魚になってしまいました。

長栄丸の焼印
羅臼長栄丸の焼印

上の写真は製作しました羅臼長栄丸の焼印の試し押し画像です。枠はカスレた感じの方が良いとの事でこのような枠を使いました。大きさは32ミリ×32ミリの四角で150W電気ゴテ仕様で作りました。

弦巻に押す焼印

西嶋様から和弓の弦巻に押す焼印の製作を依頼されました。依頼された焼印の形は半円形の円周上に文字を配列したデザインでワッシャーのような中心部分に穴があいた板に押すために細かく寸法指定がありましたのでその図面通りの仕様で製作しました。同じような仕様で糸を卷く木製のボビンに押すための印を作ったことがありましたので、図面をみてなんとなく仕様がわかりました。印面の文字は漢字13文字で無影心月流正法会館竣工記念という文字でしたので、武道の道場関係の為に使うのだと思い調べましたら、無影心月流というのは、和弓の流派で
梅路見鸞を開祖とする橘流の流れをくむ流派で、スポーツ的な弓道ではなく、礼と礼儀を重んじた流派であることがわかりました。
普通は、円周上に文字を配置する場合、基本となる円を描いてその円の内側か外側どちらに配置するかを決めて、文字の大きさと文字の間隔を調整をイラストレーターというソフトを使い行いますが、今回は正確な図面がありましたので、その図面を読み込んで図面上に文字を配置してデザインを決めました。

上の左の写真は、製作時の図面です。寸法が尺の単位でしたので、ミリメートルに変換して使いました。右の写真は出来上がりました焼印をシナベニアの板に試し押しした時の画像です。電気ゴテ仕様でしたので、電気ゴテの軸棒を取り付ける位置を半円の中心部よりやや下側に取り付けます。大きさは、幅で103ミリ×高さ43ミリで300W電気ゴテ仕様で作りました。
今回のような図面から作る場合も多く最近は、2Dの平面CADのデータで貰う場合も結構あります。

ハワイの焼印

二重枠のついた2本の焼印のご注文を頂きました。焼印を2本同時の注文でしたので、多少ですが、値引きさせて頂きました。1本はLEHUAという文字が書かれており、もう一本は、ILIMAという文字が書かれていました。ハワイは日本人にも人気がある海外旅行先です。私も初めて海外旅行に行ったのはハワイでした。ハワイでは、ダイヤモンドヘットの先端まで行きました。出発前に、国際免許をとった友人が、レンタカーを借りて運転して途中まで行き、そこから歩いて行きましたが、途中暗いトンネルの中を歩いた記憶が今でも残っています。ホノルルのホテルに泊まり、友人の殆どは、ショッピングに出かけましたが、私は、ハワイに来たら拳銃を撃って見たいと思っていましたので、ホテルのフロントで聞き、歩いて近くの射撃場へ行きました。街の中にある射撃場でしたので、もちろん屋内射撃場で、貸し出している銃器も22口径のリボルバーとオートマチックの数種類とライフルが1種類しかありませんでした。標的紙を挟んで、移動させてマトをセットしたら射撃開始です。最初に22口径のウッズマンというオートマチックのピストルを撃ちました。ブローバックして空薬莢が排出されるのは、モデルガンと同じですが、音は案外小さく(イヤープロテクターをしていましたが)
期待していたものとは違いました。又、反動もほとんどなかったので、玩具の拳銃を撃っているようでした。標的までは10メートル位だと思いますが、案外よく当たります。続いて22口径のS&Wのリボルバーを撃ち、ライフルも撃ちました。観光向けなので、本格的な銃器が撃てなかったのが残念でしたが、初めての射撃に満足していました。

上の2枚の写真は製作した焼印を試し押ししたものです。左がイリマ、右がレファと書かれています。どちらも幅35ミリ×高さ20ミリで直火式仕様で作りました。

不思議なデザインの焼印

吉田さんという方より不思議な菱形で構成されたデザインの焼印製作を依頼されました。又同時に単独での菱形の焼印も作りました。元々、文字の発祥は、物の形が元になり発展してきました。日本の漢字も山が連なっている様子から山という文字になったり、人が立ち上がって手を伸ばしている姿から人という漢字ができたように象形文字由来のものが沢山あります。小学校で習う漢字も象形文字由来のものが多く、小学1年で習う漢字39文字(雨、火等)、小学2年が48文字(羽、心等)、小学3年が25文字(宮、豆等)、小学4年が26文字(衣、士等)、小学5年が12文字(久、舌等)、小学6年が15文字(革、干等)と小学校だけで165文字にもなります。又、象形文字で有名なものは、古代エジプトのヒエログリフですが、テレビの冒険番組や映画の一場面でよく出てくるので皆さんご承知だと思いますが、鳥や蛇の形やフンコロガシという甲虫の形をしたもの、建物の形や目の形等神秘的な雰囲気があり、今では、護符として使われたり、アクセサリーや置物のデザインにも使われるようになっています。

左の写真は菱形で構成された不思議なデザインの焼印の試し押し画像です。何を表しているかお客様にお聞きしませんでしたのでわかりませんが、何かの文字を表しているように見えます。大きさは、幅53ミリ×高さ20ミリで100W電気ゴテ仕様で作りました。右の写真は、菱形のデザインで単独1個作った物です。同時のご注文でしたので、左のデザインと関係があるものと思います。大きさは幅30ミリ×高さ10ミリで80W電気ゴテをつけました。

相撲の焼印

鈴木様から北の海部屋と相撲文字で書かれた焼印の製作を依頼されました。
北の海は、北海道が生んだ大横綱で、現役の頃、私もテレビでよく見て応援していました。最初はふてぶてしい態度(実際には、態度ではなく顔付きが険しかったのでそのように思われていたのでしょうね。)でなんとなく違和感がありましたが、幾度となく取り組みを見ているうちに好きになりました。あまり相撲に興味のない私でしたが、北の海と大鵬、千代の富士は好きでした。今の相撲は不祥事が多く見る気もしません。高の岩の暴力問題でも、被害者側の貴乃花親方の処分の方が重いのおかしいですね。審議委員会なるわけのわからない会を作り、臭いものにワンクッションおいているようにしか見えません。暴行事件があったのは事実ですので、法治国家である日本では、警察の関与が当たり前で、相撲協会の方に報告がなかった事が貴乃花親方の処分の対象事項になっていますが、これまでにも色々と問題を起こしている協会に報告するともみ消されてしまうという心配があったものと思います。国技として優遇を受けている相撲ですが、相撲協会からみに事件が多いのは事実ですので、外部委員会などを作らずに、相撲協会内部をクリーンにして、開かれた組織にして再出発して相撲協会内の力で問題解決できる組織にしないと存在意味がなくなると思います。歴史がある国技の相撲だから、襟を正して国民のみんなから応援してもらえる組織にして欲しいと思います。又、開かれた組織にできないのであれば、一度、国技から外して、再申請できるような制度が欲しいところです。

北の海部屋焼印
鈴木様から依頼の焼印

上の写真は鈴木様からの依頼で製作しました北の海部屋の焼印です。相撲文字として有名な勘亭流の書体は文字が太く、余白部分が狭いので焼印には不向きな書体ですが、印面がある程度大きくなれば製作できます。製作した焼印の大きさは高さ83ミリ×幅21ミリで300W電気ゴテ仕様で作りました。

あいうえお焼印

東様からのご注文でaiueo(あいうえお)という文字の焼印を製作しました。あいうえおはご存知の通り平仮名の始まりですが、物事の始まりの意味でも使われます。小学校に入学した時に、最初の国語の授業で五十音を覚えますが、あいうえお~と読んで覚えた記憶があります。息子が小さい頃、公文式をしていましたので、五十音表をもらい息子の部屋の壁に貼って一緒に読んでいました。そう言えば昔、NHK教育番組で「あいうえお」という子供向けの国語番組がありましたね。学生の頃、商業劇団に入っていた私には、「あめんぼあかいなあいうえお」、「うきもにこえびもおよいでる」、「かきのきくりのきかきくけこ」等の練習をした記憶があります。この歌は北原白秋のあめんぼの歌だそうです。
あめんぼの歌以外でも、外郎売りのセリフなんかも苦労して覚えましたが、今ではうろ覚えでいえませんが…拙者親方と申すは、お立会のうちにご存知の方も…
小学校での国語の初等教育が行き届いているおかげで日本は、世界有数の識字力をもつ国になっていますが、世界には、読み書きのできない子供達がまだ多くいますので、豊かな国を作る為には教育が必要だと改めて感じています。又、近頃、パソコンやワープロで文章を書く事が多くなり、漢字を思い出せないことがありますので、漢字がわからなくなった時にはなるべく辞書を引くようにしています。

東様焼印
あいうえおの焼印

上の写真は、東様からの依頼で製作しましたあいうえお焼印です。大きさは幅47ミリ×高さ10ミリの横長で、150W電気ゴテ+温度コントローラ仕様で作りました。英字で表されたaiueoの配置のバランスがよく、余白と黒字部分の比率もちょうど良く押しやすい焼印だと思います。

米の焼印

堀場様からの依頼で米つぶの外形の焼印を作りました。米は私たち日本人の主食として弥生時代から食べ続けられてきています。近年は、パン食の人も増えてきたようですが、まだまだ米が主食の座をキープしています。だいぶ前になりますが米不足で大変だった時期があります。普通の米が出回らずにタイ米を食べた記憶があります。タイ米はパラパラして粘り気がなくチャーハン等で食べるのであれば美味しいのでしょうが、普通に炊いて食べるのは、日本人には向かないですね。そんな米不足騒動でしたが、後に聞いた話によると、実際には、米が不足していた訳ではなく、誰かの思惑で不足状態が作られ、価格の高騰を目論んだものと言われていました。物の価格が需要と供給で決まるので、利益追求の為に仕掛けられたものなのでしょうね。その後のオイルショックも、トイレットペーパーの不足も仕掛け儲けた人がいると思います。それに今の石油の価格も投機筋に操作されている事が明白ですね。一部の人の利益の為に多くの一般大衆が迷惑する構造はいつの時代も変わらない事のようです。
米の話からずれてしまいましたが、実は、米や植物も人間に対して生き残り戦略を立てているという学者もいます。米は消化がよく、食べてもすぐに空腹になるのは、米の生き残り戦略だと言う事ですが、にわかには信じられないと思うのは私だけでしょうか?

堀場様焼印
堀場様の米の焼印

上の写真は、堀場様からのご注文で製作しまいた米つぶのデザインの焼印の試し押し画像です。RICE,RICEと2度同じ文字が出てきて、米をもっともっと作りましょうという強いイメージが感じられます。大きさは幅30mm×高さ27mmで100W電気ゴテ仕様で作りました。

ひばちの焼印

岩本様からの依頼で「ひばち」という文字だけの焼印製作を依頼されました。文字だけの焼印製作は案外多く、全体の1割位は文字焼印が占めています。昔、祖母の家にひばちがあったことを覚えています。ひばちと言っても円形のものではなく、箱型で、木製の四角い木枠の中に灰を入れる金属の枠がついているタイプで、中央部分に鉄瓶を置いておく為の金属の足のようなものが載っていました。ひばちの端に金属で出来た火箸が2本置いてあり、小さい頃、テレビで流行っていた黄金バットのシルバーバトンの替りに火箸で遊んだ記憶があります。時々、
ひばちに入っていた白いサラサラとした灰で山を作ったり崩したりしても遊んでいました。暖房としてのひばちは、北海道では不向きで、石油ストーブを使いながらひばちも使っていたと思います。今は殆ど見かけないひばちですが、メタルアートにも、石油を使ったストーブ型のひばち(火鉢)があります。暖房として石油ボイラー式の床暖房を入れているので、普段は、必要ないのですが、年に何度か極端に寒い時があり、そんな時に石油式のひばちを使います。着火も電池式で手軽にできますし、上に水を入れたヤカンを載せておくと湿度の調整もできます。そしてたまーに、ヤカンの中に缶入りの甘酒やココアを入れておき、一休みの時に飲んでもいます。そんな石油式のひばちですが、最初に購入した時には、地金を作るために使っていました。火鉢にステンレスの容器をかけて、大きなインゴットの錫の合金を溶かして小さい小口の地金にし、鋳造用の地金を作っていましたが、今は錫合金の物を作らないので冬にしか活躍の場がなくなってしまいました。

岩本様焼印
岩本様のひばちの焼印

上の写真は、岩本様からのご依頼で製作しましたひばちの焼印の試し押し画像です。幅28mm×高さ35mmの大きさで直火式にて作りました。

ふくろうの森の焼印

まつりや様からふくろうの文字デザインの焼印製作を依頼されました。今回は同じ焼印を2本サイズを変えて製作します。同じデザインで大きさの違う焼印を同時に複数本ご注文の場合には複数本割引が出来ます。これは、原型を作るデータの共用ができるのでその分値引きをするシステムになっています。ふくろうは結構人気のあるキャラクターで何本も製作していますが、今回は文字を木のように配列したデザインになっています。ふくろうは頭が良い鳥で、受験シーズンになりますとふくろうをモチーフにした色々な合格祈願の木札が販売されます。
北海道には、大型のシマフクロウが生息しています。フクロウはワシや鷹と同じ猛禽類で、主に食する動物はネズミ類になり夜行性で主に夜に狩りをします。目が大変よく、暗闇でも獲物を見つけることができ、木にとまってそのまま静かに周りを見渡すことができるように首は約270度近くまわり、体を動かさないでそのまま後ろを見ることも出来ます。又、獲物に気づかれずに静かに飛ぶことができ、耳も非常によく、独特な顔の作りも周りの音を集めて聞くことに役立っています。尚、動物には珍しく、一夫一妻制で、同じところに巣を作る事もあります。

まつりや様焼印
ふくろうの木の焼印

上の写真は、まつりや様からのご注文で製作しましたふくろうの木の焼印の試し押し画像です。焼印は、30mm×18mmと20mm×12mmの2本を同じデザインで作りました。仕様は80W電気ゴテを使い、1本の電気ゴテで差し替えて使えるようにそれぞれの印面に80W用の7mmの棒を取り付けました。

食の焼印

石原様よりEAT(食べる)とフォーク、スプーンのデザインの焼印製作を依頼されました。食生活が豊かになり栄養不足の心配がいらなくなった今の日本ですが、世界中には、餓死する人も多く、先進国で無駄にしている食料をうまく配分できれば殆ど解消されるとの事ですので、我々も何かの行動をとらないといけない時期にきていると思います。又、2030年までに太陽活動が60%減り、氷河期が来る確率が97%と言われています。現在のテクノロジーでは、人類が絶滅することはないようですが、一説によると20億人以上が死亡するとも言われています。それだけではなく、地球の現在の人口を維持出来るだけの農作物は取れなくなる事が原因であちこちで、食べ物をめぐって戦争が起き、ごく一部の人しか生き延びることができないとの予測もあります。現に今の日本の状況を見ると前兆とも言えるような事が起きています。海では海水温の変化により、今まで取れていたサンマやイカの漁獲量は激減し、農作物の収量も減っています。地球温暖化のせいだと言われていますが、温暖化だけでは説明できない部分もあり、太陽の活動の低下の影響ではないかと言う科学者もいます。すぐそこまで迫っている危機に備えて経済構造や流通の変更等、出来ることをして備えておくべきではないでしょうか。

石原様焼印
石原様のEATの焼印

上の写真は、石原様からの依頼で製作しました食の焼印をシナベニアに試し押しした画像です。大きさは25mm角に収まるサイズで100W電気ゴテ仕様で作りました。