再生した焼印

同じ小樽市内にありますモリカワ産業㈱様からの依頼で、古い焼印をお借りして、新たに焼印を作りました。モリカワ産業㈱様は、創業110年を超える老舗で小樽の漁業の発展を支えてきた会社です。漁網や篭、ホタテの養殖資材や浮き等の漁業資材全般を扱っている会社です。北海道の漁業基地の釧路や浦河、東京にも出張所があります。昭和の初め頃までは、小樽もニシンの豊漁で賑わい、ニシン御殿や網元の豪勢な屋敷が立ち、日本銀行の小樽支店も出来、北のウオール街と呼ばれる時代がありました。その頃は、「猫もニシンを避けて通る」と呼ばれる位の漁がありました。、その後、ニシン漁は不漁となり、変わって北洋漁業が全盛となり、北洋漁業の基地として発達して来ましたが、200海里問題等で北洋漁業も衰退して、今は、磯周り(小さな漁船で、沿岸で漁をする漁師さんの事です。)や近海の漁業だけとなり、小樽経済に対する漁業の割合も減少しています。そんな中、ニシンが徐々に採れるようになり、明るい兆しも現れています。

モリカワ産業様焼印
使い古しの焼印と新品の焼印
新旧焼印全景
新旧焼印を比べた画像

上の写真は、左側のお借りした古い焼印と右の作り直した焼印の印面を比べた写真です。古い方の文字が読み取れなく印面からトレースができなかったので、それらしいデザインを何種類かご提示してその中より選んでもらい製作致しました。下の写真は、全体を見比べたものです。古い焼印の木の柄の部分が焦げていましたので、新しい方は、古いものより少し金属の棒部分を長くして製作しました。小樽という土地柄か屋号の焼印の注文は度々あります。