焼印細い文字

細い英文字の焼印を作りました。メタルアートでは焼印を真鍮で製作しておりますので、極端に線が細いと強度と耐久性に問題が出る場合がありますので、お断りする場合もあります。電気ごて式の焼印の場合、熱源の半田ごてから出る熱が焼印の印面に伝わり焼印を押せる温度になり、電気ごての熱源が高くても500度前後にしかならない為に温度による破損を考慮しなくて済みますが、直火式焼印で、極端に細い線がある場合には、温める時に注意が必要になります。真鍮の場合、融点が900度前後と比較的低いのですが、ある程度の線の太さがあればガスバーナーやガスコンロ(炎の温度が1300度位になります。)であぶっても周りに伝わる熱があるので印面の温度は高温になりにくいのですが、極端に細い線部分に直接、バーナーの炎があたると、部分的に真鍮の融点以上の温度になり、熱損(温度が高くなり、部分的にかけたような状態になる事)する可能性があります。そのため、直火式焼印で極端に細い線がある場合には、十分に注意して使かってもらうか、製作をお断りする必要が出てきます。これはたとえ鋳鉄で作った焼印でも、細い線の場合起こる可能性があります。鉄の融点は1,538度でバーナーの温度(約1,300度)よりは低いのですが、金属は温度が高くなると、柔らかくなったり脆くなったりするので、鉄の場合でも直火式焼印の場合には、温度に注意が必要になる場合があります。又、高い温度で繰り返し使っていると金属疲労が蓄積されて破断することもありますので、末永く焼印をお使い頂くために、印面が真っ赤になるまで加熱するのは避けてお使い頂ければと思います。

焼印細い文字
焼印細い文字の画像

上の写真は、細い文字の焼印を木の板に押した時の画像です。少しピントが甘いのですみません。線の一番細い部分は、約0.2ミリ位ですが、これだけ細くなると直火式焼印では、加熱しすぎる可能性がありますので、電気ごてをお勧めしています。この焼印も40W半田ごてに取り付けて40W電気ごて仕様として作りました。又、印面の彫の深さも、この位細い線がある場合には通常彫(3ミリ凹)になりそれ以上深い彫での対応は出来ません。一つ、忘れたことがありますが、大きなサイズの直火式焼印でも部分的に細い線がある場合には、バーナー等で炙る場合に、炎をまんべんなく動かして炙るか、細い部分の集中しないように注意して炙る必要があります点ご注意下さい。