魚辺の焼印

鰆という魚の名前の漢字の焼印を製作しました。よく、お寿司屋さんの湯飲みに魚に関する漢字が印刷されているものがあったり、回転寿司のカウンター横にも魚の漢字が並んでいる姿を見ます。魚辺に春で鰆(さわら)と言いますが、この鰆は、出世魚とも呼ばれ、体長50cmまではサゴシと呼ばれ、その後生長するに従い60cmまでは、ナギといい60cmを超える大きさになるとサワラと呼ばれるようになります。同じような出世魚で有名なものに、ブリがあり、ブリはその成長過程から15cm位までは、ワカシと呼ばれ、40cm位まではイナダ、60cm位まではワラサと呼び、90cm以上になるとブリと呼ばれるようになります。又、サワラ(さわら)と呼ばれる所以は諸説ありますが、有力な説によるとサワラの魚体が細長くお腹の部分が狭いことから「狭い腹」が「狭腹」と書かれるようになり、狭腹をさはらと呼ぶうちにさはらがサワラになったという事です。又、石川県の一部の地区では、サワラといううとカジキの事になるそうです。サワラは、見た目には、肉質が白っぽくて白身魚だと思われがちですが、実際には肉質の成分を見ると赤身魚になるそうです。サワラは分類的にはサバ科になるそうで、漢字をみてわかるように春という文字がつきますが、これは、春に産卵するために沿岸に近づくので人目に触れることが多くなるためで、「春告げ魚」とも呼ばれています。本来、脂がのって一番おいしいのは、「寒鰆」とよばれる冬にとれるサワラです。北海道南部から九州まで全国でとれるサワラですが、一番採れるのは九州地方で、一位が博多漁港、二位が長崎漁港になります。
この他で、魚辺がつく漢字の焼印を製作したものに、鰊(にしん)や鯛、(ほっけ)等があります。

サワラの焼印
鰆の焼印の画像

上の写真は、鰆の焼印をシナベニア板に試し押しした時の画像です。大きさは幅35ミリで直火式焼印で作りました。書体が太めなので、焼印を押すときには、高めの温度で、短く印面を押しあてた方が綺麗に押しやすいと思います。