丸太の焼印

丸太のデザインの中に「かんばつ材」という文字の入った焼印製作を依頼されました。焼印を作る為のデザインは手書きでもらいましたので、一度、デザインを作り直してからお客様にご確認頂いての製作になります。間伐材(かんばつ材)とは、林業でよい木を育てるために、日当たりがよくなり、木の成長が促進されるように木をまぶく作業で出た成長途中の木材です。昔は、そのまま廃棄していましたが、エコが叫ばれるようになり、見直され木材市場にも出てくるようになりました。又、地球温暖化を軽減するために、木の光合成を高め、二酸化炭素を少しでも多く吸収してもらうように、間伐の作業自体も注目されるようになり間伐材の市場開拓に弾みがついたようです。間伐材で小径木(14cm以下)の物は、杭や土木工事用の材料に使われることが多く、中径木(16~22cm)は建築用途として使われることが少なかったが、集成材や内装用として新しい使い方が出てきてきています。間伐材と聞くと細い木しかないような印象を受けますが、より付加価値の高い木材を作る事を目指していたり、人手不足のために木の生えている近くまでトラックを入れるために、大きな木でも間伐材として切る事があり、太い径の間伐材も市場に出回っています。それと近ごろのエコブームから、間伐材を木質ペレットに加工して、ストーブやバイオマス発電等に利用する動きも出ています。又、消費者に間伐材を利用してもらえるように間伐材マークを導入したり
する動きも見られます。

間伐材マーク
緑色の間伐材マーク

上の写真は、間伐材マークです。間伐材を使った商品である事を消費者にアピールして、販促に生かす目的で作られました。又、地域によっては独自の間伐材表示マークを作っているところもあります。

北海道の間伐材マーク
道産木の間伐材マーク

上の写真は、北海道産の間伐材につける間伐材マークです。木材の産地では差別化をはかるために、オリジナルの間伐材マークを使うところもあります。

左の写真は、焼印製作用に頂戴しました手書きのデザインです。文字部分は、何種類かのフォントをご提示して、その中から選んでもらった書体で作りました。丸太の部分は、最初は、原画をそのままデザイン化したのですが、綺麗に整った丸や直線を使った方が面白いという事で、右のようなデザインになりました。ちなみに右の写真は出来上がった焼印をシナベニア板に試し押しした時の画像です。製作しました焼印の大きさは、幅30ミリ×高さ8ミリで、100W電気ごて仕様で作りました。