半屋春光の焼印

ギエモン様からの注文で半屋春光の焼印を製作しました。製作したときはわかりませんでしたが、偶然、テレビで半屋春光さんの名前を見てからくり人形を作っている方であることがわかりました。昔の時代劇でカラクリ人形が出てくる番組があり、木製の歯車やカム、鋼製のバネの替りに鯨の髭を使って作ったお茶を運ぶ人形に興味があった事を思い出しました。人形の2本の手が前に出ており、その上にお盆が載っていて、そのお盆に湯呑茶碗を乗せると重さで、ロックが外れて鯨の髭のバネにつながった何枚もの歯車で力を調整して、人形のそこに取付けられた車輪が周り人形がお茶を運ぶものです。バネが伸びようとする力を、回転力にかえて、歯数の違う歯車を組み合わせて人形を動かすだけの力を発生させ、豪華な衣装を着たお茶運び人形が芸術品ですが、その構造は、現在のロボットにも使われており、江戸時代から続く日本のハイテクロボットとも言えます。
カラクリ人形も元々は時計を作る技術から派生しており、細かな歯車を正確に作る技術、小さな躯体に複雑な仕組みを組み込む工夫やバランス感覚等、日本人の特性とも言える細かな作業をコツコツと積み重ねて一つの物を作る力が生かされていると思います。鯨の髭からバネを作る工程で、焼印に使うような焼きコテで髭を加熱して調整する場面も見ましたので、少なからず焼印との繋がりがあるものだろうと考えました。

ギエモン様焼印
ギエモン様の半屋春光の焼き印

上の写真は、製作しました半屋春光の焼印です。カラクリ人形作家さんは、焼きごてを使うので、焼き印の仕様も直火式です。大きさは高さ35mm×幅11mmです。