漁箱の焼印

松島様より宝島という文字の焼印製作を依頼されました。小さい頃は、海賊の物語を読んで宝が隠してある島があるのではないかと思っていた事がありました。子供の頃は気づきませんでしたが、今、考えみると宝島と言えるような所があった事に気づきました。私が小学生だった頃(今から50年位前になりますが)、地元の人にアカハゲと呼ばれる場所がありました。岬の突端にある小さな石浜で、崖の下にあり、前方が海なので、船でないと行くことができない場所でした。漁師町でしたので、友達に磯周り(小さな船で、磯にいるウニやアワビを獲っている漁師の事です。)の子供もおり、一緒に小さな手漕ぎの船で遊んでいました。アカハゲは島ではありませんが、船を使わないと行けないので、島のような場所で、ウニやアワビを獲って食べたり(今では密猟ですが、当時はあまり煩くなく、磯周りの子供と一緒ですのでOKでした。)、潜って遊んでいました。それと、アカハゲの海辺には、よく銃弾が落ちていました。(第二次世界大戦の時の弾薬を海に投棄したので流れ着くことがありました。)この銃弾(弾頭部分だけで薬莢はありませんでした。)を大事に集めていたこと思い出します。私のようにその時には気づかなくても後で、自分だけの宝島があった事に気づくのかもしれませんね。よく遊んでいた手漕ぎの船には、磯メガネという水中メガネやノンコと呼ばれるカギ爪や木製の漁箱があり、そこに丸一の焼印が押してあった事も覚えています。

宝島の焼印
松島様の宝島の焼印

写真は松島様からの依頼で製作しました宝島の焼印の試し押し画像です。島の文字が面白い書体です。大きさは、幅15mm×高さ8mmの小さな40W電気ゴテ式のものです。