わんぱく寺子屋焼印

前川様より焼印2本製作依頼を受けました。1本はキャラクターでもう1本はわんぱく寺子屋の焼印です。よく時代劇を見ていますと、子供たちが読み書きを学ぶ為に寺子屋に通っている場面を目にします。武士や僧侶やお医者さんが、町の子供達を集めて開いていたもので、元々はお寺や神社が開いていたものが、商業の発達により、読み書き算盤の必要性が高まったことにより広がったそうです。
一般に江戸時代の日本は文明的に遅れていたイメージがありますが、実は、フランスやイギリス等の西洋諸国よりも就学率は高く70%以上あったと言われています。明治維新後、日本が急速に発展できた原因の一つにこの高い就学率があったと言われる程です。又、寺子屋の生徒と先生の間には、師弟関係が強くあったので、師匠が亡くなった時には、生徒(筆子)がお金を出し合って墓を建てることが普通で、その墓を筆子塚と言うそうです。この師弟関係も日本が技術立国として発展していく礎になったことは明白です。

上の写真左側は、製作用に頂戴いたしましたデザイン画です。gif画像でしたのでイラストレーターを使いパスデータにして作りました。大きさは横60mmで仕様は直火式で作りました。右の写真は、出来上がった焼印を板に試し押しした画像です。デザインは線画でしたが、実際に焼印にして押した時にインパクトが弱いとの事で、文字部分は塗りつぶしになりました。

上の左の写真は、製作用のデザイン画です。カラーの原画でしたので、焼印を作る場合の凸凹をどのようにするか相談しました。焼印は白黒の2価でしか表現できないために、カラーのデザインをそのまま使うことができません。黒は凸部分、白は凹部分として考える癖がついていますので、ついつい、凸凹はどうしますか?とお客様に聞いてしまいます。上の写真で目と口の部分を見比べてもらえば判ると思いますが、キャラクターのイメージが少し違うものになっています。白黒になると表現できる幅が少なくなりますので、デザインによっては違うイメージになりますので、十分な打ち合わせが必要になります。