銘木の焼印

「世界の銘木」という文字と錨のマークが入った焼印を製作しました。元々、焼印は木に押される事が多いので木とは密接なつながりがあります。実は木と一言で言っても、焼印に適した材質の木から焼印に不向きな木質の木まで様々な種類があります。前に一点物の数百万円もするテーブルに焼印を押したいと言われたことがあり、その人は実際に焼印を押した事がない人だったので、押したいデザインを見せてもらったら複雑なデザインで、一発で綺麗に押すのはかなり難しく高価な物に押すのにはお勧めできませんとお断りしたことがあります。どうしても、テーブルの裏側に押したいと言われましたので、焼印では押すのに失敗する可能性が高いので、レーザー加工機で焼き付けた方が絶対によいとお勧めしました。又、焼印の製作注文だけでなく実際に押してもらいたいとの注文もあります。この場合、押す素材と使う焼印のデザインをみて判断してお断りする事もあります。普段、焼印を使っている私でも押すのが上手くいかない事がありますので代替えのきかない場合にはお受けできません。話がそれましたが、銘木とは有名な木という意味ですよね。実は、「世界の三大銘木」と呼ばれる木があります。それはヨーロピアン.ウオールナット、チーク、キューバン.マボガニーの3種類です。ウオールナットはその名の通りクルミの木で、ヨーロッパ全域に生息しており、私はウオールナットと聞くとライフル銃の銃床の木を思い浮かべます。次のチークですが、この木もよく聞きますね。クマツヅラという種類の木で、インドやミャンマー、タイ産が有名です。マボガニーもよく聞く名前だと思いますが、マボガニーは今では世界中で輸出禁止のなっており、ワシントン条約で取引が規制されています。森林資源は年々減ってきており、計画的な開発と保護が必要になってきています。

銘木焼印
銘木焼印の画像

上の写真は出来上がった「世界の銘木」という焼印を紙に押した時の画像です。この焼印の大きさは、幅45ミリ×高さ16ミリで、焼印スタンドに取り付けて使う仕様で150W用の半田ごてを取り付けて製作しました。写真からわかるように小さな錨のマークがついていますが細い部分もあり鋳造では出るか出ないかギリギリでしたので、少し太めにして鋳造してから、デザイン画を見ながらルーターで細くして調整して完成させました。製作できない程細い線がある場合に良く使う方法ですが、集中力と時間が必要になるので大変な作業になります。