英字の難しい焼印

ある個人の方よりSpring Flavor と書かれた焼印の製作を依頼されました。この焼印の文字のデザインが、中抜き文字よりも製作が難しい線も細くて、所々、線が切れている書体でしたので、上手く出来るかどうか不安でしたが、サイズが幅58mmと大きめだったので作ることにしました。仕様は200W電気ゴテで作りました。

スプリングフレーバーの焼印
難しい線が欠けた書体の焼印製作

上の写真は製作しましたスプリングフレーバーの焼印の画像です。見たとおり上のSpring flavorの文字が、特殊でしたので、普通であれば3mmの深さで印面を彫るのですが、3mmで彫ると細すぎてうまく鋳造できない部分が出てくる可能性がありましたので、彫りを2.5mmにして製作しました。下の3羽の鳩と花とハートの部分、それと文字のSとORの部分が濃く焼けていますが、焼印の印面自体は、製作時に磨り出して平面にしていても、試し押しで押すときに、意識的に、上の中心部が焼けすぎないようにと思うために、印面の下の部分と両端に力が入りその部分が濃くなったと思われます。電気ゴテ式の焼印の場合には、熱源は、印面と電気ゴテの丸い棒が触れる中心部にあり、そこから全体に熱が伝わりますので部分的に焼き加減を調整することはできませんが、直火式の焼印であれば、バーナーの炎を当てる箇所を調整して、力が入りやすい箇所は、なるべく炎を当てないようにして、焼き加減の調整ができますが、(実際に和菓子屋さんの職人さんが直火式焼印を使うのは、同じ理由で微調整ができるからです。)電気ゴテの場合には、この微妙な調整ができないので、押すときの力加減での微調整になります。

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