おたるの焼印

「おたる」と平仮名で書かれた小さな焼印を製作しました。この焼印、割り箸に押す為の焼印で、漢字で小樽とすると画数の多い文字がある為に、割り箸に押す大きさまで印面を小さくしたときに読めなくなるかもしれないという事で平仮名にしました。どちらかと言うと平仮名の方がインパクトがあると思います。
今でこそ観光地として有名になった小樽ですが、昔は寂れた港町でした。昭和の初期まではニシン漁が盛んでニシン御殿が建てられる程の隆盛でしたが、ニシンが激減して、漁業の中心は、北洋漁業になりましたが、それも旧ソ連との200海里問題で減船が続き、今ではもっぱら、近海の漁業しかなくなり、漁業が主産業だった町は、観光業に力を入れて観光都市と変わって行きました。只、観光都市と言われる小樽ですが、小樽の観光資源に目をつけて参入している業者の大半は内地資本(小樽の人は本州の事を内地と呼んでいました。)が殆どで地元の業者の数はあまりありません。それこそ、北のウオール街と言われていた頃は、小樽商人と言われるほど商売に長けた人が多かったようですが、現在では、新しいビジネスを起こそうとするような人材は、札幌や東京へ出て行ってしまい、地元のスモールビジネスですら小樽外の資本に食われてしまい、小樽商人は過去の栄光になっています。どこの地方都市でも同じですが、地場産業が衰退すると、新たにできる産業は、外部資本の産業にとって変わられてしまいます。この傾向はこれからも変わらず続くと思います。

焼印おたる
小さなおたるの焼印

上の写真は割り箸に押す為に製作した「おたる」の焼印を木に試し押しした画像です。大きさは、縦12ミリで幅が4ミリ弱ですが、焼印スタンドを使用して押す為に150Wの大型電気ごてを使用しました。