三河杉の焼印

三河地方は、愛知県の東側にあります。その三河の中でも奥三河と呼ばれる静岡県との県境に接する地域は、豊川、矢作川流域を中心にして豊かな土壌と温暖な気候に恵まれおり、三河杉の中でも高品質な木材が取れると言われています。三河杉の特徴としては、綺麗な木目と光沢のある赤身を帯びた木質で、杉の中でも特に狂いが少なく、真っすぐで適度な柔らかさがあり加工しやすいのですが、高い耐久性と耐水性があり天井板や鴨居を作る場合の高級材として使われています。又、肌触りも良くほのかに甘い香りがして断熱性も高い事から床材としても人気があります。江戸時代には三河杉は江戸城や日光東照宮を作る際にも献上されております。焼印を押す木材としても杉は適しており、印影がくっきりと浮かび上がり木肌とのコントラストもよく、焼印ばえし、押しやすい木材です。一時期、スギ花粉の花粉症の問題で杉の植樹が減った時期がありましたが、スギ花粉による花粉症の問題は、スギの花粉だけにあるわけではなく、大気中の化学物質や粉じん等と花粉が結びつくことにより起こるので、植樹を行いつつ木材資源としての杉を育て、花粉症の原因になる複合汚染の方を解決するべきだという考えが進んで杉の植樹は復活してきています。昔からある杉の木ですが、花粉症と関連つけられたのは、近年になってからですので、本来は、環境悪化の方に重点を置き対策していくべきだと私も思います。

三河杉焼印
三河杉の焼印画像

写真は出来上がった三河杉の焼印を紙におした画像です。大きさは、幅30ミリで100W電気ごて仕様で作りました。