俵の焼印

俵という漢字1文字の焼印を作りました。俵の読み方は「たわら」、「ひょう」とも読まれますが、たわらというと江戸時代に人や馬が運んでいた米を詰めた丸い藁の容器の事を想像すると思います。今では藁自体が珍しく見た事がない人が殆どだと思います。たまにスーパー等で、藁に包まれた納豆が売れているのを見る事がありますが、他で見かけるのは、秋にホームセンターで雪囲いのむしろと藁縄として見かける位です。もう一つの読み方のひょうですが、ひょうはお米屋さん等が取引の時に使う単位で、現在の米1俵(ひょう)は60kgになりますが、このひょうという単位は時代により変化してきたそうです。平安時代では、5斗で1俵とされていたので、今の単位に直すと1斗が約15kgになりますので5斗で約75kgになります。又、江戸時代には、各藩によっても違いがあり、江戸幕府は3斗5升を1俵としていたので約52.5kg、加賀藩では平安時代からの5斗だったそうです。又、米の単位でよく聞くのが石(こく)だと思います。時代劇でよく加賀100万石とか江戸幕府880万石という話が出てきますが、1石は、軍事的な兵の食糧として換算した米の単位で、兵が1年間に食べる米の量を1石としていました。この石という単位も全国的に定まっていたわけではなかったそうです。
又、米以外でも俵という単位を使う事がありましたが、物により重さが違ったようで、例えば、大豆や小麦は米と同じ60kgなのに対して、じゃがいもや大麦は50kgで1俵、そばは45kg、木炭は15kgと差がありました。

俵の焼印
俵の焼印画像

写真は俵の焼印を木の板の押した時の画像です。大きさは25mm角で、100W電気ごて仕様で製作しました。前に、普通のムシロよりも硬めに編み込んだ藁のムシロに焼印の試し押しをした事がありました。藁は非常に燃えやすくすぐに周りも焦げてしまうので、色々と試した結果、ムシロを水で少し濡らしておいてから焼印を押すのが一番綺麗に押す方法でした。木でも軽くて焦げやすいバルサ材等は、水で濡らしてから焼印を押すと比較的綺麗に押せます。