丸井の焼印

札幌のお菓子屋さんの冨士屋様からの注文で丸井という屋号の焼印を製作しました。北海道民には、丸井と言えば丸井さんというデパートの事を言いますが、多分、今の若い人にはわからないと思います。昔は、小樽にもデパートが沢山ありました。丸井さんと中心に、ニューギンザデパート、大黒屋デパートと大きなデパートが3件あり子供の頃、食事に出かけるとなるとデパートの最上階の食堂でよく出かけたものです。注文も旗のついたお子様ランチが多かった記憶があります。又、デパートではありませんが、北海ホテルという、屋上に回転するスカイランジがあるホテルがあり、そこにもよく食事に行きました。そんな小樽のデパートですが、最初にニューギンザデパートがなくなり、その後、大黒屋デパート、丸井デパートと閉店していきました。ニューギンザデパートの後は商店街になり、大黒屋デパートの後はオーセントホテルに変わり、丸井さんの後は、一時期、小樽グランドホテルというホテルになり、友人の結婚式で使ったりしましたがそのホテルも止め、今は病院になっています。まだ、小樽に丸井さんがあった頃、私の入っていた小樽職人の会という団体で体験工房や催事、焼印を展示したりして使った事がありました。体験では、子供たちに低融点合金をアルコールランプで溶かして鋳造体験をしたことを覚えています。そんな小樽で最後のデパートになったのは、長崎屋デパートでしたが、これも長崎屋の倒産でなくなり、今では、ドン・キホーテ小樽店になっています。小樽の繁栄の歴史も、明治、大正期から昭和50年代位まででその後は、衰退して最盛期20万人近くいた人口も今では13万弱まで減り、全国でも高齢化の割合の高い過疎化の激しい街になってしまいました。原因は、地場産業の漁業の衰退が主な原因だと思います。

丸井焼印
丸井さんの焼印

上の写真は、出来上がった丸井さんの焼印を薄茶色の革に試し押しした時の画像です。大きさは、20ミリ丸で100W電気ごて仕様で製作しました。