星のような焼印

要様から星のようなデザインの焼印製作を依頼されました。初めてデザインを見たときに、超新星爆発かな?と思いました。超新星爆発とは、重い星が最後に辿る運命で、太陽よりもはるかに重い天体でないと起こりません。太陽のような比較的軽い天体は、赤色巨星とよばれる大きな天体になり最後を終えますが、はるかに重い天体は、核融合反応の燃料となる水素等がなくなった後に自らの重力で収縮し始めて、ある時点で大爆発を起こします。それを超新星爆発と呼びます。太陽等の活動の元になっている核融合反応では、鉄よりも重い元素を作ることができないので、鉄よりも重い元素は超新星爆発のときに出来たものと推測されたいます。地球にも鉄より重い元素が沢山ありますので、遥か昔にどこかの銀河で起きた超新星爆発で出来た元素がめぐり巡り集まって地球だできたのでしょうね。そう考えると地球も宇宙の縮図だと思えます。超新星爆発の時に同時に大量のガンマ線が周りに放出されますが、この現象をガンマ線バーストと呼びます。ガンマ線バーストは、爆発を起こした星から5光年以内の星に住む生物を全滅させると言われる位に強烈でその影響は50光年(ちなみにキロ数になおすと475兆キロになります。)先まで及ぶそうです。幸いにも現在、地球から50光年以内に超新星爆発を起こしそうな恒星はありませんが、一説によると古代地球上に存在していた三葉虫が絶滅したのは、超新星爆発の影響を受けたという説もあります。
そんな超新星爆発ですが我々でもその様子を確認する事ができます。有名な所では、牡牛座のカニ星雲は超新星爆発できたものですし、白鳥座の網目星雲もそうです。広大な宇宙のどこかで今、この時にも超新星爆発は起きていると思います。地球は、最後には赤色巨星になった太陽に飲み込まれる運命ですが、我々人類はそれまで地球に存在しているでしょうか?その前の核戦争が起こって滅んでいるかもしれませんし、人類の活動による異常気象で滅んでいるかもしれません。或いは、宇宙技術の発展で、地球から遥か離れた別の惑星に移住しているかもしれませんね。

要様焼印
星のような焼印

写真は、要様からのご注文で製作いたしました星のような焼印の試し押し画像です。星の中心部から衝撃波が周りに広がっていくように見えます。大きさは、15ミリ角に収まる大きさで、電熱式をご希望でしたので、焼印の使用用途に合わせて少し大きめの80W電気ゴテで作りました。