積丹の焼印

積丹町様の焼印製作

積丹町様からの依頼でJTの森積丹という丸い焼印を4本製作しました。積丹町様からは以前も何度かご注文頂いておりましたので、前に製作しました焼印に使っておりました200W用電気ごて2本と300W用電気ごて2本に取り付けて製作したいとの事でした。製作しました焼印の大きさが30ミリ丸というサイズでしたので本来であれば100W~150W電気ごてでよいサイズですが、一度に沢山焼印を押したいとの事と前回の電気ごてを有効使用したとの事でしたので、30ミリの大きさの焼印を大きな容量の電気ごてで使いやすくするために、普通より台座部分を厚くして、電気ごてに取り付ける棒の長さを通常より長めにして少し熱の伝わり方を弱くし、印面の彫の深さは、通常の倍の6ミリまで深くして、ガス抜き穴を設けて作る事にしました。熱容量の大きな電気ごてで小さなサイズの焼印を使う場合が多いのは、食品工場等で専用の焼印押し機を使っている場合が多く、その場合、機械に取り付ける事が出来る棒の太さが大体19ミリ丸になり、機械の設計上あまり小さな印面の焼印を取り付ける事を前提にして作られていないので取り付け棒を長くして、その棒の一部分に冷却穴を開けたり、取り付け棒の先端を円錐形に加工して印面に当たる部分の面積を狭くしたりして、熱の印面への伝わりを少なくする工夫が必要になります。

積丹町の焼印印面
積丹町焼印の印面部分

上の写真は製作しました積丹町様焼印の印面部分の拡大写真になります。少しピントがあまく申し訳ありません。6ミリの深彫で仕上げていますので文字部分の出っ張りはよくわかると思います。印面の上部にガス抜き穴を1か所あけています。ガス抜き穴を何か所か開けようかと思いましたが、棒を長くしたりして加熱の対策をしていますので、試し押しの結果1か所のガス抜き穴にしました。取り付ける電気ごてが200Wと300Wの二種類でしたので、棒の長さも300Wの方が200Wより5ミリほど長くして調整しました。

積丹町焼印
積丹町の焼印画像

上の写真は出来上がりました積丹町様の焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。焼印の押しやすさですが、木の方が繊維と繊維の間に隙間があるために紙よりは押しやすく、紙は、製造の過程で繊維質を押し固めていますので、木よりも高い温度で押さないと綺麗な印影になりません。
ちなみに前回製作しました積丹町様焼印の画像は、サンプル一覧ページの中ほどに「北海道遺産 積丹半島と神威岬」として載せていますのでよろしければそちらもご覧ください。