花屋の焼印

渦を巻いたデザインの焼印

堀池様から花屋さんの焼印製作を依頼されました。太さが変化する線を放物線のように描いて花びらと花を表し、その下側に「ritas flower」と小さな明朝系の書体の文字が入ったデザインです。小さな焼印なので明朝系の書体を使うのは難しいのですが、強いご希望だったのでそのままで製作してみました。知り合いに花屋さんがいますが、花の取引には花き市場があるので、毎朝、市場に行くと言ってました。どうして花には、市場があるのか不思議に思っていました。切花や鉢花の花きは、生鮮食料品等のように保存が難しく、生産量が自然条件に影響され価格の変動も激しいので、価格と供給の安定のために市場が必要だったそうです。只、現状では、ネットを使った産直販売や大手業者による生産から販売までの一貫管理等により市場の役目は徐々に衰退してきています。もっとも、市場の存在自体は、花き市場に限らず、鮮魚市場、青果市場等でも年々取引量が減ってきていますので、流通自体が変化してきていると思います。私の住んでいる町でも小さな商店がなくなり、大きなスーパーが取って変わっています。力のない小さな商店が多い時代には、市場の役割も大切だったのでしょうが、大きな力のあるスーパー等が台頭してきて、市場を通さないで物品を直接買い付ける方法が主流になり、直接買い付ける事による流通経路の短縮分を販売価格に反映させるために小さな商店では太刀打ちできなくなり、その小さな商店をターゲットにしてきた市場も衰退してしまったのでしょうね。

堀池様焼印
堀池様の焼印画像

写真は、堀池様の焼印を試し押しで木の板に押した時の画像です。渦巻いている線が花を表していますが、私には電子の軌道に見えてしまいます。この焼印の大きさは、幅30ミリ×高さ22ミリで80W電気ごて仕様で製作しました。