木工関係の焼印

木を扱う建築屋さんや材木店、家具やお土産品を作る木工工房は、焼印屋さんにとってはなくてはならない業種です。木に関係する焼印は、業種的にみると一番多いと思います。出来た家具や椅子に押す焼印、材木の認証の焼印、寺社で改装時に記念として押す焼印等々。昔は、直火式焼印が多く出ていましたが今は電気ごて式がメインになっています。

木工房の焼印

全国にかなりの数の木工房があると思います。おそらく陶芸工房や革工房を抜いて数では一番多いと思います。家具や大きな木工品を作る工房から、お土産品や小さな木工品に特化した工房、木製の楽器を作る工房もあります。そんな木工房で、自らのブランドの確立や差別化対策として焼印を使ってもらっています。
今は、レーザー彫刻機が安くなり、下手をすると焼印よりも安い機械も出てきていますが、焼印との一番の違いは押すのにかかる時間だと思います。焼印の場合、長くても数秒で焼き付けることが出来ますが、レーザー彫刻機の場合には、数十分から数時間かかる場合もあります。只、レーザー彫刻機の方が優れている点もあり、焼印では再現できないような緻密なデザインでも焼き付ける事が出来ますし、焼印のように、綺麗に押す技術は不要なので誰でも簡単に扱うことが出来ます。そんなレーザー彫刻機と焼印には住み分けが出来てきています。大きな家具や高価な木彫品の場合、単価が高い分、レーザーで時間をかけて焼いてもコスト的に合う事からレーザー化が進んでいますが、お土産品や小さな木工品の場合、単価が低いので、時間をかけずに使える焼印の方に軍配があがります。

四角い形の焼印

四角い焼印は、丸と並んで焼印の王道になっています。本来、真四角や円形は、押した時に均等に力が加わる事から綺麗に押しやすい好まれるデザインになっています。そんな四角形でも枠のある物、枠のない物や枠が丸みを帯びている物等
沢山のバリエーションがあります。

上の3つの画像は四角い枠を持った焼印を押した画像です。左は、15ミリ程の小さな焼印で、下に椅子の図柄がある事から家具関係だとわかります。中央の写真は、槌をもって作業する人でしょうか?右の写真は、長方形の細長い焼印で幅が40ミリ程の大きさで100W電気ごて仕様で作りました。

左の写真は高さ25ミリ程の小さな焼印で上の方に英字が14文字と下に漢字1文字が入った字の密度の高い混み入った焼印です。右の画像の焼印は20ミリ角の大きさです。どちらも見た目より小さな焼印です。

上の3枚の写真は角を少し丸めた四角い焼印(角丸)の画像です。左はシンプルな文字配列で押しやすいデザインになります。中央の焼印は長方形で枠が太めになっており、右下のTOYOKOROの文字が細いので逆に目立っています。右の焼印は枠の2か所から文字がはみ出しているデザインで枠に近い部分に力が入るので枠に近い文字は少し濃いめに写ります。

左の写真は、角丸焼印を試し押しした時の画像で、大きさは高さ30ミリになります。目の部分細いので綺麗に出るかギリギリの所でした。中央の写真は、角丸ですが枠部分をフリーハンドで書いたようなデザインにしています。大きさは幅30ミリになります。右端の焼印は長方形の角丸焼印です。大きさは、幅30ミリで80W電気ごて仕様で作りました。

上の写真は枠はついていませんが、四角に収まっている焼印の画像です。左は太めの書体で出来た直火式焼印で大きさは、幅50ミリになります。真ん中の焼印画像は、全体的に線が細くスッキリとした感じのデザインです。大きさは、幅50ミリで150W電気ごて仕様で作りました。右の写真の焼印も幅50ミリになります。英字部分が12文字と少し文字数が多いので、もう少し小さい焼印を希望でしたが考慮して50ミリになりました。

円、楕円形の焼印

円形と楕円形の木工房関係の焼印を集めました。円も四角と同じオーソドックスな形で底堅い人気があります。押しやすく、温めやすい形の焼印でもあります。

左の写真は文字を円形に配置して丸枠のようにした焼印です。大きさは40ミリ丸で150W電気ごて仕様で作りました。中央の写真の焼印は、上の方に細い文字があり小さい割には難しいデザインでした。右の画像は一般的な楕円形焼印で幅40ミリです。

写真の3点は楕円でも縦横比の大きい物になります。左の画像は、幅50ミリの焼印で150W電気ごて仕様で作りました。中央の写真も幅50ミリですが、両サイドの木の枝部分が結構細く難儀しました。右の写真も50ミリです。ホームページのurl部分が小さく細くなり調整が必要でした。

木工用不定形の焼印

これと言って定まった形がないデザインの焼印を集めました。本来、この方が色々なデザインに発展できるので面白いオンリーワン焼印が出来ます。

左の写真の焼印は、家を中心にして上下に文字、左右に樹木を配列したものです。どちらかと言うと四角に近いかもしれません。真ん中のデザインは、3文字の漢字をランダムな大きさで並べて右下に読みをローマ字で入れた焼印です。
右のデザインは、器に大小の文字を盛りつけたような形になっています。

左の写真の焼印画像はU字型の磁石を並べてその間に文字を入れたようなデザインです。家具屋さんの焼印です。中央の写真は長方形に近い不定形焼印です。右の焼印はロゴのわりに文字が小さく、その分綺麗に押すにはコツが必要になります。

上の左の焼印は、楕円形とひし形と文字をコラボした焼印です。長方形に近いので押しやすい形だと思います。中央の画像の焼印は机の影絵を白抜き文字で抜いてその周りの机に合わせた枠をつけたデザインです。右のデザインはカンナをかけている様子を表しておりカンナ屑が特徴的な焼印のデザインになっています。