FSC森林認証のマークの焼印

FSCの焼印

自然環境の破壊により、温暖化や異常気象が進む現代で、二酸化炭素を吸収して温暖化を緩和する森林の保全は、重要な事となっています。又、森林は、単に二酸化炭素を吸収するだけでなく、動物の呼吸に必要な酸素を放出し、地面の保水力を高めて砂漠化を防いだり、木陰を作って気温の上昇を防いだりと色々な面で、生物が生存していく為に必要な環境を与えてくれる大切な地球資源です。一般的にはあまり知られていませんが、日本は森林の割合が非常に多い森林大国です。その理由は地理的な条件もあり、国土が狭いうえに高い山脈が多い地形の為に降水量も多く、又、崖崩れ等を防ぐ為に植林が必要な事等、色々な条件に恵まれている為に、世界的な先進国で、産業技術も高く、都市も発展しているにも関わらず緑の多い国土を保てています。そんな日本ですが、地球規模で見てみますと森林の伐採が急激に増えていて、地球の肺とも言われているアマゾンの熱帯雨林は、急速に減少し、東南アジアやアフリカ等の国々では、急速な産業化の為に森林が減っていっています。そんな環境を少しでも変えるために、乱獲された資源を使わない商品へのシフトが必要になり、整備された自然に優しい材木資源を活用した商品を消費者が選べ安いようにした制度が森林認証マークで、そのマークの事をFSCマークといいます。

FSCマークの焼印

上の写真はそれぞれFSC認証マークの焼印です。3枚の写真に共通の真ん中の部分の文字(COC)は、Chain Of Custodyの略で、木材の加工、流通過程での認証ということになります。これともう一つ、FM(Forest Management)という木材の生えている森林自体を管理する森林管理の2種類があります。FSCの認証木材は、森林管理の規格を満たしたFSC認証の森林から伐採されて、その木材を使うことができるのは、COC認証を持っている業者さんだけで、COC認証を持っている業者が未認定の木材等が混ざらないように、規定通りに責任をもって商品に仕上げています。又、FM、COCの認証は、5年間有効ですが、実際に認証を使う場合には、年に1回の監査を受けなければならないことになっています。

上の左の写真は、革にFSCの焼印を試し押しした画像です。認証用の英字と数字の数が多く、これらの文字の内容は詳しくわかりませんが、この英字と数字の部分から、原材料の供給先、加工した工場、流通経路等の全てがわかるトレーサービリティーシステムになっているそうですので、マークと共に掲示しないとならないようです。中央の写真は、FSCマークを小さくして、認証用の文字を横に配置した焼印です。文字列が長いので、認証ロゴマークを上にもってくると、アンバランスになるので、横に配置しました。右の写真は、右上の丸の中がRになっています。この丸アール部分が小さくなるので焼印を作るのが難しくなります。

実際にFSCマークをトレースしてみました。

FSCマークの付いた商品を購入した消費者が、その商品の原材料から流通まで全てについて知る事ができ、それにより環境意識をもってもらうことが大切なので
インターネットを使って自分ですべて見ることが出来るシステムになっています。試しに、上の写真のscs-fm/coc-00037pという文字をGoogleで検索してみますと、ライセンス番号FSC-C004188と表示され、ライセンス番号所在地の国名、住所から連絡先の電話番号、メールアドレス、認証情報として、森林の場所や面積、初回に認証発行日、有効期限、商品のタイプや木の種類、業種等様々な情報を確認することができます。身の回りにあるFSCマークの付いた商品をご自分で確認頂ければ良くわかると思います。

生活の中でのFSCマーク

FSCマークの焼印を作るようになってから、色々と身の回りにある品々を確認するようになりました。FSCマークを一番目にする機会が多いのはテッシュペーパーではないでしょうか?。テッシュの箱の裏側を確認するとFSCマークのついたものがあります。イオンの販売する紙パック飲料にもついていますし、スターバックスコーヒーの茶色の紙袋の裏側にもFSCマークが印刷されていました。
良く良く調べてみると身の回りに多くのFSC認証の商品があることがわかります。