ハイビスカスの焼印

武山様からのご注文で花の焼印を製作しました。デザインは線画の画像ファイルで頂戴しましたので、線をトレースして製作データを作りました。印面が大きく幅80ミリ×高さ93ミリもありましたので、通常であれば300Wの大型の電気ごてでも出来るかどうかギリギリの大きさでしたが、線画のデザインでしたので大丈夫でした。大きな焼印で、黒くべた塗りの部分の面積が広いとそれだけ大きな熱量が必要になりますが、線画の場合、印面が触れる面積が小さく、力が集中しやすいのでその分、熱量が少なくて済みます。又、デザインの花はハイビスカスだと思われます。ハイビスカスと言うと、第一に思い出すのは、ハワイではないでしょうか? ハイビスカスとは、広い意味では、アオイ目アオイ科に属するフヨウ属の植物の事ですが、日本では、熱帯や亜熱帯で咲く何種類かの花の総称で使われます。又、観賞用で流通しているハイビスカスと呼ばれる花の多くは、ブッソウゲ(仏桑華)という種類で英名がHibiscus rosa-sinensisという花でそうです。
ハイビスカスの言葉の由来は、エジプトの女神の「Hibis」とギリシャ語の似るを意味する「isko」がつながり、女神のように美しく大きな花という事だそうです。ハイビスカスの花は1日だけ咲いてその日に枯れてしまうので、花言葉は、新しい恋と言われています。又、ヒンズー教ではハイビスカスは神聖なものとされていて、祭壇に飾られる事が多い花になっています。

左の写真は焼印製作用に頂戴したデザインです。線画でしたので、線分のみトレースしてデータを作成しました。花びらの部分等が閉じた曲線になっていますので、普通であれば大き目のガス抜き穴を沢山あけるのですが、印面が大きく、電気ごての熱容量にあまり余裕がなかったので、小さ目のガス抜き穴を必要最低限あけての製作にしました。右の写真は出来上がった焼印をシナベニア板に試し押しした時の画像です。大きな焼印を薄い板に試し押しする場合、熱で歪んでしまうことがありますので、試し押しする板の下に厚めの板をひいて押した方が良く押せます。