酒饅頭に焼印を押す

おやつの饅頭に焼印を試しました。

仕事をしていると無性に甘いものが食べたくなることがあります。私はお酒は飲みませんがその分甘いものが好きなのでしょうね。今日、もらった田舎酒饅頭がありましたので、手元にあったミニ焼印を3種類押して見ました。饅頭類の場合には種類により押せない饅頭もありますが、酒饅頭は大丈夫だと思います。

酒饅頭
押した酒饅頭

上の写真は試し押しをしました田舎酒饅頭の画像です。表面の皮が薄く皺がありますので、なるべく皺のない部分を狙い焼印を押してみます。

焼印セット?
アルコールランプと焼印

今回は、燃料用アルコールをアルコールランプを使ってミニ焼印を加熱して押してみたいと思います。 アルコールランプは燃焼しても水と二酸化炭素しか出さず、ススがないので印面が綺麗な状態で加熱することが出来ます。

酒饅頭に焼印ミニネコを押す。

酒饅頭+ネコ焼印
酒饅頭にミニネコ焼印

上の写真は、酒饅頭の皺の少ない場所をめがけてネコのミニ焼印を押した画像です。アルコールランプですと大体30秒位加熱すれば押せるようになります。

酒饅頭に焼印ミニ肉球を押す。

酒饅頭+肉球焼印
酒饅頭にミニ肉球焼印

続いて肉球の焼印を田舎酒饅頭に押してみました。酒饅頭の表面の光沢のある皮部分は薄くその下に空気の層があり、さらに下に皮があり、あんこがある構造ですので、加熱した焼印の印面は最初の光沢のある薄い革を焼き抜いて、次の革部分に押し付けるので焼印の印面は思ったよりも深くめり込みます。深さにして2ミリ前後位めり込んでいますので、彫の浅い焼印の場合には台座部分まで写ってしまう可能性があります。

酒饅頭に焼印ミニ楓を押す。

酒饅頭+楓焼印
酒饅頭にミニ楓焼印

最後に楓のミニ焼印を酒饅頭に押してみました。細目に作ってある楓の焼印ですが皮にめり込む分印影が太くなりました。

 

 

焼印専用機の印面作り

機械と使用目的に合わせた焼印

工場の機械設備用に作られた焼印専用機に合わせた焼印を作る事もあります。こんな時は、何に押す焼印をどのような仕様の機械に取り付けるかを聞いて打ち合わせを重ねての製作になります。

湯葉に押す専用機用の焼印

湯葉(ゆば)に押す食品機械用の焼印を作る事になりました。機械で押すので熱源はヒーターの加熱になり、温度センサーや圧力センサー等も付属しているようで
す。通常の焼印より深めの印面の方が良いと思い6ミリの深彫仕様で作る事になります。

焼印のデザイン

データファイルで頂戴しましたものから、焼印の印面を切削するためのデータを作ります。

湯葉焼印のデザイン
頂戴しました湯葉焼印のデザイン

上の画像は頂戴しましたデザインになります。男性が包丁を持って調理しているように見えますが、見方を変えると、包丁に見える部分がラップトップパソコンを横から見たもので、その隣の部分が手に筆記用具をもって事務仕事をしているようにも見ますね。デザインの内容については聞いていませんのでどちらかはわかりませんが?

出来上がった専用焼印の印面部分

湯葉焼印前面
前から見た湯葉焼印の印面部分です。

写真は、湯葉専用機械用の焼印の印面部分になります。一度に何種類かの焼印の印面を取り付ける為に全長の指定が90ミリ(90.0ミリ)となっているので、鋳造で焼印を作る場合は、同じ型を使っても寸法が若干違ってくるので、1つ1つ、ノギスで計りながら、棒部分を旋盤で端面削りして長さを合わせて作ります。

湯葉焼印の印面裏側
湯葉に押す焼印の後ろ側から見たもの

上の写真は、湯葉焼印の印面部分を後ろ側から撮影したものです。丸い棒の太さは19ミリで、13ミリの丸穴が開けてあり、先端部分の15ミリ手前まで穴を開けています。この穴の部分には温度センサーが入るようです。印面と棒部分はロウ付けしてあります。この写真はロウ付けが終わり冷えた時に撮ったものです。
試し押しをしていませんので押した画像はありません。

 

木製小物用の焼印

木製の食器やナイフ、スプーン等に使用する為の小さな焼印を作りました。食べ物に関する木製品の場合、化学系の塗料を使うよりは焼印を使った方が安全な事から定期的に焼印を作ってくれる業者さんが結構います。メタルアートにも木工用旋盤があり、直火式焼印の木柄等を自作する事があります。木工用旋盤で箸に挑戦した事があり、円錐形の箸を苦心して完成した記憶があります。一度、木製の器を木工用旋盤で作ろうと挑戦しましたがうまくできませんでした。

木工小物焼印1
文字が入った木工小物の焼印

上の写真は、木製の器に押す為に製作した小さな焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。ロゴマークの右下にある小さな・(点)の部分上手くでるか不安でしたので、蝋型の原型が出来た後にワックスペンを使って少し大きくして鋳造後に削って仕上げました。この焼印の仕様は150W用半田ごてに取り付ける為に13ミリの棒材をロウ付けしました。木製の器の裏側の部分に押す為に直接食べ物に触れる事はありませんがそれでも焼印の方が好まれるようです。

木製小物用の文字焼印
文字だけの小さな焼印です。

上の写真は、ロゴマークを除いて文字だけにした2個目の焼印画像です。この焼印も150W仕様で作りました。この小さな文字焼印は、木星のカトラリーというスプーンやフォーク等に押す為のものです。印面が小さいので焼印スタンドを使って押す事になります。

 

記念植樹の焼印

記念植樹に関する焼印の製作を依頼されました。この焼印、植樹をするときに使うのではなく、1915年の植樹されたからまつの木を伐採して記念品を作り、その記念品に押す為に使う焼印です。仕様は150W電気ごて仕様で、沢山の品物に押す為に専用焼印スタンドを使って押します。

記念植樹の焼印
1915年記念植樹の焼印

上の写真は出来上がった記念植樹の焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。幅37ミリの焼印で、画数の多い漢字が含まれていますので、下の小さな漢字の部分は書体を変えて丸ゴシックでの製作になります。
「からまつ」は、日本の固有種で、日本に生息する針葉樹の中では唯一の落葉樹になります。高さは40メートル位まで高くなり、幹の太さも1メートルにもなります。手入れが簡単で成長の早いからまつは、北海道では明治時代から盛んに造林されてきましたので、北海道では普通にどこでも見かける樹です。只、木材としては硬くて丈夫ですが、割れや狂いが生じやすいので板材としてではなく、丸太や電柱のような土木材として使われる事が多かったのですが、北海道林産試験場が新たに開発した「コアドライ」という乾燥方法を用いると狂いの少ない部材にすることが出来るので建築材料としても見直されてきています。

 

しおり用の焼印作り

札幌のチエモク様から新商品「新ネコしおり」に使う焼印の製作を依頼されました。前に作った事がある3匹の猫の焼印ですが今回は前回よりも大きめで作ります。猫に関する焼印の需要は手堅く、年に数十種類作っています。

3匹の猫焼印

3匹の猫には、それぞれに名前がついていますので、ご紹介します。尚、焼印の仕様は、焼印スタンドに取り付けた150W用の半田ごてで使用しますので、150W用の棒材(13ミリ)に取り付ける事になります。3匹の猫のデザインは、実際に工房に棲んでいる3匹の猫がモデルになっています。

しろくろネコ(はんくん)の焼印

はんくん焼印
しろくろネコの焼印

しろくろネコとよばれる「はんくん」の焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。顔の下側が白く、半分くらい白いので「はんくん」とつけたと思います。
チエモク様の工房は昨年移転して今は、札幌市の小別沢という緑に囲まれた静かな環境の良い所にあります。緑が多いわりに札幌都心までのアクセスもよく絶好の立地だと思います。

はちわれネコ(じょうくん)の焼印

続いて、じょうくんの焼印を紹介いたします。じょうくんは「はちわれネコ」と紹介されていますが、顔の鼻と口の周りがが白く、ちょうど、和数字の八のように見えるのでつけた名前だと推察します。

じょうくん焼印
はちわれネコの焼印

くろネコ(クロジくん)の焼印

クロジくん焼印
くろネコの焼印

上の写真はクロジくんの焼印を厚紙に押した時の画像です、クロジくんはその名前の通りの黒猫です。クロジくんの焼印は黒い部分が多いので白い部分が変色しやすく綺麗に押すのが難しい焼印になります。
この3匹の猫の焼印まだ、商品として売り出していないようなので、売り出されたら一度見に行こうと思っています。

 

お菓子の焼印

今月(7月)の31日に札幌市発寒にオープンする「くまのしっぽ」というお店の焼印を製作いたしました。くまのしっぽさんはクッキーやマフィンというような焼き菓子を販売するお店です。私の家では奥さんがお菓子をよく作るのでお菓子作りの工程を見る事がよくあります。太り気味の私にはお菓子は天敵?ですが?

くまのしっぽ様の焼印

最初に焼印に関してのメールを頂いたのが6月3日でした。その時、一緒にデザインも頂戴しましたが、お菓子に押したいとの事でしたので、頂いたままのデザインではお菓子に押す焼印としては難しいとの返答をしました。

くまのしっぽ原画
頂戴したくまのしっぽ原画

上の写真は最初に頂戴しました画像になります。焼印の場合、どうしても黒い部分(印面の出ている部分:凸)の中に細い白い部分(印面のへこんでいる部分:凹)があると周りからの放射熱で変色してしまうので、焼印を印面通りに押すのが難しくなります。焼印の印面の彫を深くする事で放射熱の影響を最小限にする事ができますがそれでも難しいデザインでした。又、押すものが焼印を綺麗に押しにくいお菓子類だったのでなおさらでした。

焼印デザインの変更

その後、7月にお電話を頂戴して、色々とデザインを調整した結果、製作用のデザインが決まりました。実は、決まったデザインでもお菓子類に押すのは難しかったのですが是非ともということで製作する事になりました。

くまのしっぽ様確定デザイン
決まりましたくまのしっぽ様デザイン

上の画像は最終的に決まりましたくまのしっぽ様の焼印デザインです。この焼印の大きさは高さ70ミリで製作し、印面の彫の深さは、5ミリにして仕様は、200Wの半田ごてに取り付けて200W電気ごて仕様としました。

焼印の完成と試し押し

お急ぎだったので、早めに作業にかかり、焼印を製作しました。焼印の台座部分のオフセットはなるべく小さくして、厚さも多少薄めにしました。

焼印を紙に押しました。
出来上がった焼印を紙へ

上の写真は完成したくまのしっぽ様の焼印を厚紙に押した時の画像です。お菓子に押すのは難しいので、どら焼の皮であれば綺麗に押せると思いますが、焼菓子は表面が平らでなく凸凹しているので大変だと思います。

 

学園祭の焼印

札幌にあります屯田北中学校様からの依頼で、学園祭用のどら焼きに押す焼印製作を行いました。屯田北中学校は、札幌北区にある中学校で、生徒数830名という大きな規模の中学校です。私が卒業した小樽の末広中学校は合併して廃校になりましたので、すこしうらやましい気もしました。今回は、最初、FAXでの依頼でしたが、電話での応答過程で、担当の先生がわざわざ出向いてくれることになりました。遠いところありがとうございました。

学校名のロゴ焼印製作

焼印製作用のデザインデータはFAXより作る事になりました。FAXをスキャンして画像データにしてそれを下絵にしてイラストレーターでパスデータを作ります。

FAX原画
焼印用のFAX原画

上の写真は、FAXを画像にしたものです。高さが15cm程ありましたので、その分原寸でトレースしても精度が出るので助かりました。
学園祭で使うどら焼きに押すとの事でしたが、話を聞きました所、自分達でどら焼きに焼印を押すのではなく、お菓子屋さんに焼印を作って渡してどら焼きに押してもらうのだとわかりましたので、お菓子屋さんで通常使う、直火式焼印で柄を90度曲げた仕様で作りました。

出来上がった屯田北中の焼印

通常、どら焼きに押す焼印の場合、職人さんの好みで印面の彫の深さが違いますが、今回は出来上がった焼印をお菓子屋さんに渡すという事だったので、焼印のデザインと押すどら焼きに最適な物と思い、私の方で6ミリ深彫の印面にしました。

屯田北中の焼印
屯田北中の焼印の全体像

上の写真は、出来上がった屯田北中学校の焼印の全体像です。直火式で多くのどら焼きに押すと思われるので、なるべく軽くするために台座のオフセットを少なめにして深彫の焼印にしました。

屯田北中の焼印試し押し

出来上がった焼印は1本づつ、私が試し押ししてから発送する事にしていますので、今回の焼印も厚紙に試し押ししました。本来であれば実際に押すどら焼きに試し押し出来ればよいのですが、どら焼きを用意してない事と、試し押しした物を実際に送る事が出来ないので、通常の試し押しには、厚紙を使用して焼印を押した厚紙をハサミで切り取り焼印に同封して送っています。

屯田北中焼印を厚紙に押す
出来上がった屯田北中焼印を厚紙に押しました。

写真は実際に厚紙に焼印を試し押しした画像です。柄を曲げた直火式焼印の場合には、上から焼印を押す事が難しく、机の上に押した厚紙に綺麗に焼印を押すにはコツが必要になります。

焼印以外の学校の製作物

実はメタルアートでは焼印以外の物も作っています。今回、学校の焼印を掲載しましたので、関係する学校グッツとして載せてみました。

校章のキーホルダー

一番多いのが、学校の校章をキーホルダーにしたものです。開校記念や何周年記念、閉校記念に作る事が多々あります。又、パッケージもパソコンで一緒に作る場合が殆どになります。

片面仕様の校章キーホルダー

校章のキーホルダーを作る場合、片面に校章をデザインして裏面を平らな仕様で作る事もあります。メリットとして製作費を安く抑える事ができます。

高島小学校キーホルダー
製作した高島小学校キーホルダーです。

写真は、片面に校章をデザインして裏面を平らにした高島小学校キーホルダーの画像です。低予算化するためにパッケージもパソコンで一緒に作りました。

パッケージ裏側
高小キーホルダーの裏側

上の写真はパッケージの裏側の画像です。校歌をプリントしました。

両面仕様の校章キーホルダー

裏と表を違うデザインで製作しる場合もあります。この場合には、裏型の製作も必要になりますので、少し高めになってしまいます。

校章キーホルダー表面
2種類の校章キーホルダーの表面です。

左のキーホルダーは陸別小学校の校章で、右のキーホルダーは向陽中学校の校章をデザインしたものです。それぞれ表面のデザインです。

校章キーホルダーの裏面
2種類の校章キーホルダーの裏面です。

それぞれのキーホルダーの裏面で左が凸文字で文字が浮き出たような仕様で「陸小 開校100周年 記念」と書いています。右は凹文字で文字が彫りこまれていて「向陽中学校 開校50周年記念 2003」と書かれています。

 

札幌の工務店様の焼印

㈱藤城建設の焼印製作

札幌東区中沼町にあります㈱藤城建設様の焼印を作りました。建築関係の焼印を作る機会は多いのですが、ほとんどが本州の会社で道内関係では久しぶりの製作になりました。㈱藤城建設様(フジキケンセツと読むそうです。)は、じもと工務店として地域のお客様に密着したアットホームな注文住宅を作っている会社です。設計と現場はもとよりアフターサービス専用スタッフや女性の大工さん、現場監督さんもおり、それぞれのマンパワーを集結して技術力+人間力でお客様に満足いただける住宅を提供しております。

焼印とデザインの変更

最初に頂戴しましたデータは白抜き文字で背景が黒のデザインで製作サイズが100ミリと大きめでした。

藤城建設様デザイン
頂戴しました藤城建設様デザイン

上の画像は頂戴しましたデザインです。イラストレーター形式のパスデータでしたので助かりました。只、問題が二つあり、一つは100ミリ角の大きさでは、半田ごて仕様の焼印を作れない事と(無理をすれば500Wの大型半田ごてで作る事が出来ますが、こて自体が重く、扱いにくいのでお勧めしていません。)、仮に作ったとしても黒い中に白い細い線のあるデザインですと、黒い部分から大量の放射熱がでるので細い線が焦げて変色して判読できなくなる事です。そこで、お客様に相談して、白黒反転させて文字を黒くして、幅100ミリで製作する事になりました。

製作用デザインです。
藤城建設様製作用デザイン

確定したデザインになります。幅で100ミリなので、印面が小さくなった分、ひとつ下の300W用の半田ごてでも大丈夫になりました。

出来上がった藤城建設様の焼印

焼印の印面は、押しやすさと電気ごての容量を考えて6ミリの深彫にしました。又、温まるまでの時間をなるべく短くして少しも使いやすいように、焼印の台座部分のオフセットを出来るだけ小さくして、台座の厚さも必要最低限に薄く作りました。

藤城建設様焼印印面
藤城建設様の焼印印面です。

上の写真は、印面を前方から撮ったものです。印面の鋳造が終わった後に、半田ごての軸棒(19ミリ)にロウ付けしますので、多少、変色してしまいます。

藤城建設様焼印試し押し
藤城建設様の焼印を厚紙に試し押し

厚紙に出来上がった藤城建設様の焼印を試し押しした画像です。焼印を押した時の力の加わり方が、下の方が少し強ったので、inc. の文字が濃いめになっています。これは、「.」の部分があるので気持ちだけ下の方に力を入れようと思ったのがアダになったしまいました。

後ほど、藤城建設様より掲載の承諾を頂き、実際に押した時の画像ももらいました。

頂戴した藤城建設様画像
頂戴しました藤城建設様が押した画像

上の写真は、頂戴しました実際の画像です。お尋ねしたところ、ナラの集成材に押した時の画像だそうです。あまり集成材に押した事がないので参考にさせて頂きます。

 

 

 

令和焼印

2019年4月1日午前に新しい次の元号が発表されます。メタルアートでは、お客様から新元号の焼印を早めにほしいとの依頼がありましたので、本日2019年4月1日午前11時25分ごろからテレビの前で新元号発表を待っていました。勿論、カメラを用意して新元号の発表画面を写してデザインデータを作る用意もしていました。

新元号の発表と焼印作り

午前11時30分の発表予定でしたが菅官房長官の発表は11時40分過ぎになりました。

令和発表
新元号の発表

上の写真は実際に発表されたNHKテレビの画面を撮ったものです。なるべく正面から撮るようにして焼印用版下として使った1枚です。前回の平成の発表の時と同じく官房長官が額縁に入った信号を掲げて披露する方法になりました。
「令和」という元号は、今まで使われてきた中国の故事からとった元号とは違い万葉集からとった初めての国書由来の元号となりました。新元号の発表は日本ばかりか海外でも注目されており、台湾では、令和という読みが中国語の発音の「零核」に似ている事から、原発ゼロをイメージしているのではないかと噂になっているようです。お昼過ぎに安倍首相による元号の説明会見が放映されていましたがそれによると令和とは、「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められている」という事でした。私の私見としましては、令という文字を見ると、律令や命令という言葉を連想してしまい、権力の力で平和を維持していこうという解釈だと思いました。今現在、日本が置かれているアジア状況を見ますと、中国、北朝鮮、韓国と反日思想の強硬的な国が多く、これからも平和を維持していく為には、権力の集中で、武力にも力をいれて自国の力で平和をい守っていくしかないという決意にも聞こえました。平成の時代は、大きな紛争も無く終わりそうですが、これから始まる令和の時代ははたしてそういくのか不安でいっぱいです。

令和の焼印製作開始

メタルアートではお客様から依頼されいた新元号の50ミリと30ミリの焼印2種類と独自に「焼印令和ミニ」としてヤフーオークションやラクマで売りだす予定の縦17ミリの小さな焼印の3種類の製作にかかりました。最初にテレビの写真から文字部分をトレースして焼印製作用のデータを作成しました。

焼印令和のデザイン
焼印令和のデザイン画像です。

上の写真は菅官房長官の発表したテレビ画像を写真にとり文字部分を抽出してトレースした令和焼印用のデザインです。HP上で見やすいように画像データに再変換した画像を載せましたが、元々は機械で切削する為のパスデータになっています。

令和焼印切削用画面

令和焼印切削画面
令和焼印の原型切削画面

上の画像は、切削用の機械に読み込んだ確認用のものです。今回の焼印、ご注文頂きましたお客様からの指定で、50ミリの大きさのものと、30ミリの大きさのものは、6ミリの深彫印面で仕上げます。どちらもどら焼きとお饅頭に押す為の焼印なので、印面の彫の深さだけではなく、台座のオフセットもなるべく小さくなるように作ります。17ミリの焼印につきましては自社で販売する為のものですので、量産する予定でいますので印面の彫は小さい分もっと深くしようと考えています。いずれにせよ、今現在、かかっている作業なので、続きは後ほどになります。 令和のミニ焼印販売につきましては今週末(4月5日頃)までには、始めたいと思っています。

今日(4/2日)から新元号(令和)焼印を本格的に製造開始しました。先日までの作業で、量産用のコピー用ゴム型を作っていましたが、少し考えが甘かったようで、今日になり思った以上に注文が増えたので慌ててゴム型をもう一つ作りました。

令和焼印ゴム型
令和焼印ゴム型の画像

上の写真は令和焼印を量産するためのゴム型です。たいした注文は来ないと思い単独のゴム型にしました。それが間違いでしたが?

令和焼印コピー蝋型
令和焼印コピー蝋型の画像

上の黄緑色の蝋型はゴム型からコピーしたものです。コピー用のワックスは流動性のよい低融点のものを使いますが、間違わないように色を変えています。

令和焼印ツリー
令和焼印ツリーの画像

上の写真は1本の鋳造リングで複数本の焼印を鋳造するためにツリー方式で蝋型を組み立てている画像です。3個づつを6列積み上げて、1本の鋳造リングで一度に18個の焼印の印面を作ります。今回は、17ミリ、30ミリ共に印面の彫の深さを8ミリと深くしました。 鋳造が終わりましたら次の画像を載せます。

令和焼印発送開始

今日4月4日初めての便を発送しました。鋳造で焼印を作っていますので、原型を作り、鋳型を作り、鋳造して仕上げるまである程度時間がかかってしまいます。最もメタルアートは一人で営業しているので、日常業務の合間をぬってゲリラ的に仕事をしましたのでなおさら時間がかかったかもしれません。

三種類の令和焼印
三種類の令和焼印の画像

上の写真は出来がった3つの大きさの令和焼印を並べたものです。下から長径17ミリ、30ミリ、50ミリの3本で、17ミリと30ミリの令和焼印は印面の深さを8ミリの深彫にしました。(印面が小さいので深い方が良いからです。)50ミリの方は、6ミリの深彫です。印面が大きくなってくるとあまり深く彫ると冷めやすくなりますので、丁度よいとおもわれる6ミリにしました。写真の直火式焼印は一部、柄を曲げて製作していますが真っすぐなタイプでもOKです。

17ミリ令和焼印
17ミリ令和焼印の画像

一番小さい17ミリの令和焼印をベニア板に押した画像です。彫が深いので小さな焼印でも綺麗に押せます。続いて30ミリの焼印もベニア板に押して見ました。

30ミリ令和焼印
30ミリ令和焼印の画像

30ミリの方が細かな部分まで綺麗に押せています。製作に使ったデザインデータは全く同じものですが、サイズが大きくなった分、分解能が上がりました。切削機械の分解能は高いのですが、鋳造に関しては、切削機の分解能の数十分の一位しかないと思われます。最後に50ミリも同じ条件でベニア板に押して見ました。

50ミリ令和焼印
50ミリ令和焼印です。

50ミリになると細かな部分まで良く出ています。感覚的に言いますと同じ焼印を革に押したものが50ミリ、木板に押したものが30ミリ、食品に押したものが17ミリ位にあたると思います。すなわち、押しやすく綺麗に写る材質と綺麗に写りにくい材質のものにはこの位の違いが出てきます。

17ミリの令和焼印ミニは1,700円(スマートレター:送料込)で販売しています。
(在庫なくなりました。)2019.4/19日現在

30ミリの令和焼印は、直火式で柄を曲げたものと真っすぐなものいずれか1本
9,720円(レターパックライト:送料込)で販売しております。
(在庫なくなりました。)

50ミリの令和焼印は、直火式で柄を曲げたものと真っすぐなものいずれか1本
12,960円(レターパックプラス:送料込)で販売しております。
(すみませんが在庫がなくなりました。)

17ミリの令和焼印を電気ごて仕様でにした物も販売しています。40W用の半田ごてに取り付けてありますので、到着後、コンセットに差し込めば使えます。コンセットに差し込んで2分前後位で押せる温度になります。(ベニア板の場合)

17ミリ令和焼印電気仕様
17ミリ令和焼印電気仕様の画像

上の写真は17ミリ令和焼印電気ごて仕様の画像です。40Wの電気ごて付き送料込みで、3,240円になります。
(すみませんが在庫がなくなりました。)

令和焼印30ミリを電気ごて仕様にしたものもあります。使用している半田ごては80W用のものです。

30ミリ令和焼印電気仕様
30ミリ令和焼印電気仕様の画像

上の写真は80W用の半田ごてを取り付けた令和焼印30ミリのものです。コンセットに差し込んで3分前後でベニア板に押せる温度になります。押すものにより温度の違いがあるので、試し押しする事をお勧めします。
販売価格は、10,800円(税、送料込)です。
(すみませんが在庫がなくなりました。)

それぞれヤフオクやラクマにもだしていますので重ねて宜しくお願いします。

 

 

元号の焼印

昭和から平成に変わった時、私はまだ東京でサラリーマンをしていました。当時、小渕首相が新しい平成という元号が書かれた紙を掲げている姿を今でも覚えています。

平成の元号
平成の始まり

平成の焼印

平成が始まった時にはまだ、メタルアートをはじめていなかったので、平成特需の焼印の注文があったかどうかはわかりませんが、平成がもうじき終わる事が告げられてから「平成」という焼印の注文が増え始めました。印鑑屋さんであれば元号が変われば書類に押す為の新たな印鑑を作る事になるであろうことは予測できますが、焼印の場合も特需にあずかれるのでしょうか?平成という元号には、内外、天地ともに平和な日々が訪れるようにという願いがこめられいるそうです。ここ近年、地震や異常気象による被害も多かったので、次の元号が始まる年には、平穏な暮らしやすい時代になればと願っています。昭和天皇がご高齢だった時に、内閣審議室長だった的場さんという人が万一の場合に備えて次の元号を考えていたそうです。その時、候補が3つあり、その中の一つが平成だったそうです。ちなみに残りの2つの候補は、正化と修文だったそうです。

どら焼き用平成焼印製作

今回、製作依頼を受けたのは、どら焼きに押す為の平成という焼印です。実は、メタルアートでは焼印ミニシリーズでも「平成」という焼印を販売していますが、今回のお客様は、その焼印ミニシリーズの平成をお饅頭に押していた方で、どら焼き用の焼印としては小さすぎるという事で改めて製作する事になりました。

製作した平成焼印
製作した平成焼印の画像

上の写真は今回、製作した平成焼印の鋳造後の画像です。鋳造が終わり、冷水につけて型材を落とした時に写真を撮りました。小渕首相の掲げていた「平成」の書からトレースして作ったもので、材質は真鍮製で焼印の印面の彫の深さは6ミリの深彫りで、直火式で柄を90度曲げた仕様で作りました。又、なるべく焼印の台座は小さくしてほしいとの事でしたので余分な部分は削除しました。

平成焼印試し押し
平成焼印を紙に試し押し

写真は、出来上がった平成焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。試し押しする場合には、柄の曲がった直火式焼印を平らな紙に押すのが、難しいので、一度、真っすぐな柄に付け替えてから試し押しをして、その後、曲がった柄に付け替えて出荷します。どら焼き等のお菓子に押す焼印の場合には、どら焼きの押す面の厚みがあるので横から印面を持って行って押した方が能率よく押せますが、平らな薄いものに焼印を押す場合には、上から見ながら印面を押しあてた方が押しやすい為です。直火式の焼印でも印面を6ミリまで深く彫っていますので、紙にも綺麗に押すことが出来ます。はたして、今回、元号が変わった事による焼印の注文がどれくらいあるか今から楽しみにしています。