記念植樹の焼印

記念植樹に関する焼印の製作を依頼されました。この焼印、植樹をするときに使うのではなく、1915年の植樹されたからまつの木を伐採して記念品を作り、その記念品に押す為に使う焼印です。仕様は150W電気ごて仕様で、沢山の品物に押す為に専用焼印スタンドを使って押します。

記念植樹の焼印
1915年記念植樹の焼印

上の写真は出来上がった記念植樹の焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。幅37ミリの焼印で、画数の多い漢字が含まれていますので、下の小さな漢字の部分は書体を変えて丸ゴシックでの製作になります。
「からまつ」は、日本の固有種で、日本に生息する針葉樹の中では唯一の落葉樹になります。高さは40メートル位まで高くなり、幹の太さも1メートルにもなります。手入れが簡単で成長の早いからまつは、北海道では明治時代から盛んに造林されてきましたので、北海道では普通にどこでも見かける樹です。只、木材としては硬くて丈夫ですが、割れや狂いが生じやすいので板材としてではなく、丸太や電柱のような土木材として使われる事が多かったのですが、北海道林産試験場が新たに開発した「コアドライ」という乾燥方法を用いると狂いの少ない部材にすることが出来るので建築材料としても見直されてきています。

 

しおり用の焼印作り

札幌のチエモク様から新商品「新ネコしおり」に使う焼印の製作を依頼されました。前に作った事がある3匹の猫の焼印ですが今回は前回よりも大きめで作ります。猫に関する焼印の需要は手堅く、年に数十種類作っています。

3匹の猫焼印

3匹の猫には、それぞれに名前がついていますので、ご紹介します。尚、焼印の仕様は、焼印スタンドに取り付けた150W用の半田ごてで使用しますので、150W用の棒材(13ミリ)に取り付ける事になります。3匹の猫のデザインは、実際に工房に棲んでいる3匹の猫がモデルになっています。

しろくろネコ(はんくん)の焼印

はんくん焼印
しろくろネコの焼印

しろくろネコとよばれる「はんくん」の焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。顔の下側が白く、半分くらい白いので「はんくん」とつけたと思います。
チエモク様の工房は昨年移転して今は、札幌市の小別沢という緑に囲まれた静かな環境の良い所にあります。緑が多いわりに札幌都心までのアクセスもよく絶好の立地だと思います。

はちわれネコ(じょうくん)の焼印

続いて、じょうくんの焼印を紹介いたします。じょうくんは「はちわれネコ」と紹介されていますが、顔の鼻と口の周りがが白く、ちょうど、和数字の八のように見えるのでつけた名前だと推察します。

じょうくん焼印
はちわれネコの焼印

くろネコ(クロジくん)の焼印

クロジくん焼印
くろネコの焼印

上の写真はクロジくんの焼印を厚紙に押した時の画像です、クロジくんはその名前の通りの黒猫です。クロジくんの焼印は黒い部分が多いので白い部分が変色しやすく綺麗に押すのが難しい焼印になります。
この3匹の猫の焼印まだ、商品として売り出していないようなので、売り出されたら一度見に行こうと思っています。

 

お菓子の焼印

今月(7月)の31日に札幌市発寒にオープンする「くまのしっぽ」というお店の焼印を製作いたしました。くまのしっぽさんはクッキーやマフィンというような焼き菓子を販売するお店です。私の家では奥さんがお菓子をよく作るのでお菓子作りの工程を見る事がよくあります。太り気味の私にはお菓子は天敵?ですが?

くまのしっぽ様の焼印

最初に焼印に関してのメールを頂いたのが6月3日でした。その時、一緒にデザインも頂戴しましたが、お菓子に押したいとの事でしたので、頂いたままのデザインではお菓子に押す焼印としては難しいとの返答をしました。

くまのしっぽ原画
頂戴したくまのしっぽ原画

上の写真は最初に頂戴しました画像になります。焼印の場合、どうしても黒い部分(印面の出ている部分:凸)の中に細い白い部分(印面のへこんでいる部分:凹)があると周りからの放射熱で変色してしまうので、焼印を印面通りに押すのが難しくなります。焼印の印面の彫を深くする事で放射熱の影響を最小限にする事ができますがそれでも難しいデザインでした。又、押すものが焼印を綺麗に押しにくいお菓子類だったのでなおさらでした。

焼印デザインの変更

その後、7月にお電話を頂戴して、色々とデザインを調整した結果、製作用のデザインが決まりました。実は、決まったデザインでもお菓子類に押すのは難しかったのですが是非ともということで製作する事になりました。

くまのしっぽ様確定デザイン
決まりましたくまのしっぽ様デザイン

上の画像は最終的に決まりましたくまのしっぽ様の焼印デザインです。この焼印の大きさは高さ70ミリで製作し、印面の彫の深さは、5ミリにして仕様は、200Wの半田ごてに取り付けて200W電気ごて仕様としました。

焼印の完成と試し押し

お急ぎだったので、早めに作業にかかり、焼印を製作しました。焼印の台座部分のオフセットはなるべく小さくして、厚さも多少薄めにしました。

焼印を紙に押しました。
出来上がった焼印を紙へ

上の写真は完成したくまのしっぽ様の焼印を厚紙に押した時の画像です。お菓子に押すのは難しいので、どら焼の皮であれば綺麗に押せると思いますが、焼菓子は表面が平らでなく凸凹しているので大変だと思います。

 

学園祭の焼印

札幌にあります屯田北中学校様からの依頼で、学園祭用のどら焼きに押す焼印製作を行いました。屯田北中学校は、札幌北区にある中学校で、生徒数830名という大きな規模の中学校です。私が卒業した小樽の末広中学校は合併して廃校になりましたので、すこしうらやましい気もしました。今回は、最初、FAXでの依頼でしたが、電話での応答過程で、担当の先生がわざわざ出向いてくれることになりました。遠いところありがとうございました。

学校名のロゴ焼印製作

焼印製作用のデザインデータはFAXより作る事になりました。FAXをスキャンして画像データにしてそれを下絵にしてイラストレーターでパスデータを作ります。

FAX原画
焼印用のFAX原画

上の写真は、FAXを画像にしたものです。高さが15cm程ありましたので、その分原寸でトレースしても精度が出るので助かりました。
学園祭で使うどら焼きに押すとの事でしたが、話を聞きました所、自分達でどら焼きに焼印を押すのではなく、お菓子屋さんに焼印を作って渡してどら焼きに押してもらうのだとわかりましたので、お菓子屋さんで通常使う、直火式焼印で柄を90度曲げた仕様で作りました。

出来上がった屯田北中の焼印

通常、どら焼きに押す焼印の場合、職人さんの好みで印面の彫の深さが違いますが、今回は出来上がった焼印をお菓子屋さんに渡すという事だったので、焼印のデザインと押すどら焼きに最適な物と思い、私の方で6ミリ深彫の印面にしました。

屯田北中の焼印
屯田北中の焼印の全体像

上の写真は、出来上がった屯田北中学校の焼印の全体像です。直火式で多くのどら焼きに押すと思われるので、なるべく軽くするために台座のオフセットを少なめにして深彫の焼印にしました。

屯田北中の焼印試し押し

出来上がった焼印は1本づつ、私が試し押ししてから発送する事にしていますので、今回の焼印も厚紙に試し押ししました。本来であれば実際に押すどら焼きに試し押し出来ればよいのですが、どら焼きを用意してない事と、試し押しした物を実際に送る事が出来ないので、通常の試し押しには、厚紙を使用して焼印を押した厚紙をハサミで切り取り焼印に同封して送っています。

屯田北中焼印を厚紙に押す
出来上がった屯田北中焼印を厚紙に押しました。

写真は実際に厚紙に焼印を試し押しした画像です。柄を曲げた直火式焼印の場合には、上から焼印を押す事が難しく、机の上に押した厚紙に綺麗に焼印を押すにはコツが必要になります。

焼印以外の学校の製作物

実はメタルアートでは焼印以外の物も作っています。今回、学校の焼印を掲載しましたので、関係する学校グッツとして載せてみました。

校章のキーホルダー

一番多いのが、学校の校章をキーホルダーにしたものです。開校記念や何周年記念、閉校記念に作る事が多々あります。又、パッケージもパソコンで一緒に作る場合が殆どになります。

片面仕様の校章キーホルダー

校章のキーホルダーを作る場合、片面に校章をデザインして裏面を平らな仕様で作る事もあります。メリットとして製作費を安く抑える事ができます。

高島小学校キーホルダー
製作した高島小学校キーホルダーです。

写真は、片面に校章をデザインして裏面を平らにした高島小学校キーホルダーの画像です。低予算化するためにパッケージもパソコンで一緒に作りました。

パッケージ裏側
高小キーホルダーの裏側

上の写真はパッケージの裏側の画像です。校歌をプリントしました。

両面仕様の校章キーホルダー

裏と表を違うデザインで製作しる場合もあります。この場合には、裏型の製作も必要になりますので、少し高めになってしまいます。

校章キーホルダー表面
2種類の校章キーホルダーの表面です。

左のキーホルダーは陸別小学校の校章で、右のキーホルダーは向陽中学校の校章をデザインしたものです。それぞれ表面のデザインです。

校章キーホルダーの裏面
2種類の校章キーホルダーの裏面です。

それぞれのキーホルダーの裏面で左が凸文字で文字が浮き出たような仕様で「陸小 開校100周年 記念」と書いています。右は凹文字で文字が彫りこまれていて「向陽中学校 開校50周年記念 2003」と書かれています。

 

札幌の工務店様の焼印

㈱藤城建設の焼印製作

札幌東区中沼町にあります㈱藤城建設様の焼印を作りました。建築関係の焼印を作る機会は多いのですが、ほとんどが本州の会社で道内関係では久しぶりの製作になりました。㈱藤城建設様(フジキケンセツと読むそうです。)は、じもと工務店として地域のお客様に密着したアットホームな注文住宅を作っている会社です。設計と現場はもとよりアフターサービス専用スタッフや女性の大工さん、現場監督さんもおり、それぞれのマンパワーを集結して技術力+人間力でお客様に満足いただける住宅を提供しております。

焼印とデザインの変更

最初に頂戴しましたデータは白抜き文字で背景が黒のデザインで製作サイズが100ミリと大きめでした。

藤城建設様デザイン
頂戴しました藤城建設様デザイン

上の画像は頂戴しましたデザインです。イラストレーター形式のパスデータでしたので助かりました。只、問題が二つあり、一つは100ミリ角の大きさでは、半田ごて仕様の焼印を作れない事と(無理をすれば500Wの大型半田ごてで作る事が出来ますが、こて自体が重く、扱いにくいのでお勧めしていません。)、仮に作ったとしても黒い中に白い細い線のあるデザインですと、黒い部分から大量の放射熱がでるので細い線が焦げて変色して判読できなくなる事です。そこで、お客様に相談して、白黒反転させて文字を黒くして、幅100ミリで製作する事になりました。

製作用デザインです。
藤城建設様製作用デザイン

確定したデザインになります。幅で100ミリなので、印面が小さくなった分、ひとつ下の300W用の半田ごてでも大丈夫になりました。

出来上がった藤城建設様の焼印

焼印の印面は、押しやすさと電気ごての容量を考えて6ミリの深彫にしました。又、温まるまでの時間をなるべく短くして少しも使いやすいように、焼印の台座部分のオフセットを出来るだけ小さくして、台座の厚さも必要最低限に薄く作りました。

藤城建設様焼印印面
藤城建設様の焼印印面です。

上の写真は、印面を前方から撮ったものです。印面の鋳造が終わった後に、半田ごての軸棒(19ミリ)にロウ付けしますので、多少、変色してしまいます。

藤城建設様焼印試し押し
藤城建設様の焼印を厚紙に試し押し

厚紙に出来上がった藤城建設様の焼印を試し押しした画像です。焼印を押した時の力の加わり方が、下の方が少し強ったので、inc. の文字が濃いめになっています。これは、「.」の部分があるので気持ちだけ下の方に力を入れようと思ったのがアダになったしまいました。

後ほど、藤城建設様より掲載の承諾を頂き、実際に押した時の画像ももらいました。

頂戴した藤城建設様画像
頂戴しました藤城建設様が押した画像

上の写真は、頂戴しました実際の画像です。お尋ねしたところ、ナラの集成材に押した時の画像だそうです。あまり集成材に押した事がないので参考にさせて頂きます。