紙と竹箸の焼印

竹の箸と厚紙に同じデザインの焼印を押したものがありますので比べてみました。押した焼印はイベントに使う為に製作したもので、本来のロゴのままですと割箸に押す大きさでは製作出来ないので、ロゴを簡略化しての製作になりました。ロゴは、北海道にある唯一のプロ野球球団の日本ハムファイターズのロゴです。割箸と紙どちらの方が焼印を押しやすいか?と問われますと、押しやすさでは割箸の方ですが、綺麗に押せるのは紙の方との答えになってしまいます。紙も竹も原料の繊維質は同じセルロースですが、紙は、繊維質を緻密に密度が高い状態で押し固めているので、焼印で焼目をつけるには高い印面の温度が必要になります。一方の竹は繊維と繊維の間に隙間があり、おまけに油分も含むので、紙よりも低い温度で焼印を押さないと綺麗に押すことが出来なく、印面の温度が高すぎると含んでいる油分が変色して広がるので、温度調整が難しくなります。只、温度コントローラを使って焼印の印面の温度を調整すれば、話が変わり、紙の方が材質的に硬く、印面の沈み込みが少ないので、竹よりも押すのが難しくなってしまいます。このように焼印を押す場合、材質だけでなく押すときの条件が違うと押し具合が全然違う事があります。余談ですが、竹の割箸に焼印を押す場合に故意に、少し熱めにして周りが多少焦げて変色している状態で押してから、紙ヤスリを使い丁寧にヤスリ掛けすれば紙に押した時よりも綺麗でハッキリとした印影を残すことも出来ます。

紙と竹箸焼印
紙と竹箸焼印の画像

上の写真は出来上がった小さなロゴ焼印を試し押しした時の画像で、左側が竹製の割箸に押したもので、右が厚紙に押したものです。この写真、厚紙に試し押ししてからすぐに割箸に試し押ししたので、印面の温度が竹に押すのは高すぎた為に竹箸に押した画像の方が周りが変色してぼやけた感じになってしまいました。