京大の焼印

京都大学フィールド科学教育研究センター上賀茂試験地様からの依頼で40ミリの焼印を製作しました。上賀茂試験地は、1926年に大阪営林署より国有林の一部を買収して農学部附属演習林上賀茂試験地としました。場所も京都大学から北に5キロ程しか離れておらず、総面積の65%はヒノキや赤松等の広葉樹が生えており、28%が外国産の木が生える人工林、7%が見本の為の木が生えている所と苗畑、建物等が占めています。元々の天然の林には主に赤松が生えていましたが、1970年頃からの松枯れにより、現在では樹齢100年前後のヒノキが多く生えています。主に研究している事は、外国産の松の生育と交雑育種(世界中の松約100種類のうち85種類があるそうです。)、タケ類の開花周期(14属88種類あり、花が咲くまで時間がかかるタケ類を長期観察しています。)都市近郊の二次林の研究(昔は里山と呼ばれる人口の林があり、人の生活と山の自然の結界のような働きをしていましたが、今は里山も少なくなり、里山のような二次林が人の生活に与える影響を研究)、種子交換(世界中の色々なタネを交換して集めています。)等になります。又施設としては、実験棟や標本館、ガラス室(温室)があり学生の生物育成実習や春や秋の自然観察会等のイベントも行われています。個人で見学することもできますので、見学したい方は、事務所前に設置してある入林者名簿に必要事項を記入して入る事が出来ます。

京大焼印
京都大学焼印の画像

上の写真は出来上がった京大焼印を厚紙に試し押しした時の画像です。下の方の動物はリスだとわかります。その上のひし形の集まったものは、多分、松ぼっくりだと思います。大学には研究林を持っている所が多いですね、地元の北海道大学にも研究林があります。この焼印は150Wの半田ごてに取り付けて電気ごて仕様として製作しました。

つるの焼印

鶴(つる)の焼印を製作しました。面白い焼印で鶴の最初の「つ」の文字を鶴に見立ててあります。つるといえば、おとぎ話にも良く出てきますね。小さい頃、「鶴の恩返し」を何度も読んでもらいました。罠にかかった鶴が、お爺さんに助けられ、娘の姿に変わり、お爺さんの所で、自分の羽を混ぜた反物を織り、恩返しする話ですが、最後に、ふすまから覗いたお爺さんに正体がばれて帰る話ですが、どこかで同じような結末の話を聞いた事があると思いましたら、カグヤ姫も正体がばれて月に帰ったという話でした。多分、話を作った人が結末をどうしたらよいか悩み、こうゆう事になったと推察できますね。他に鶴の出てくる話では鶴と亀もありますね。又、同じような話で「鶴女房」という話もあるそうです。私はまだ本物の鶴を見た事がありません。北海道に住んでいるのでタンチョウ鶴は是非見たいと思っています。タンチョウ鶴の生息地として釧路湿原は有名ですね。冬に羽を広げているタンチョウ鶴の美しい写真をよく見ますが、冬の時期に釧路湿原にはよほどでないといけないですね。石狩や札幌上空で目撃されたこともあるようですが、北海道に住んでいても見た事がない人の方が多いと思います。ちなみにタンチョウ鶴は絶滅危惧種Ⅱ類になっているそうです。
安藤広重の描いたタンチョウ鶴の絵がありますが、昔は江戸でも見られた事があるそうです。ちなみに鶴は縁起物で、度々、焼印のデザインとして登場しますが、今回のように面白いデザインは初めてでした。

つるの焼印
鶴のつの字焼印

上の写真は鶴(つる)のつの文字で鶴の頭部分を表した面白いデザインの焼印です。この焼印、大きさが、幅15ミリ×高さ10ミリと小さいので、写真をうまく撮ることができませんでした。仕様は、40W電気ごて仕様で作りました。

クルミの焼印

くるみ(クルミ)という文字だけの焼印を作りました。小さな焼印で幅8ミリ程のものです。多分、木の実のクルミだと思います。小学校の頃、学校帰りに寄り道してクルミを採った記憶があります。通学路の途中の家の裏側にクルミの木が生えていて上級生もよく採っていたので、真似して採るようになりました。確かオニグルミという種類だったと思います。最初のうちは、木の下に落ちたクルミを拾っていましたが、そのうちに木の上についている実を石をぶつけて落とすようになり、一緒にとっていた子が間違って隣のガラスを割ってしまい、学校に言いつけられた事がありました。クルミの実はとってもすぐには食べられません。とった実を道路の上で足で踏みつけてその側の皮をとり、(この皮が曲者で、黄色い汁がでてその汁が手につくと取れなくなり困りました。)洗って殻を割り中身を食べていました。本来は、実を皮ごと土に埋めて、その側の皮を腐らせてから中の硬い部分を採れば手を汚さずにとれるのですが、どうしても採ってすぐに食べたかったので手をまっ黄色にしながら食べていました。家に帰ってから手を洗いましたが全然落ちないので困っていたら上級生から灯油で洗えば落ちると言われましたが、灯油で洗う訳にいかずにとれるまで待っていました。(余談ですが、学校帰りにクルミを採っている生徒がいるのでやめる事という話がありましたので、手が黄色くばれるのではないかとドキドキしていました。)

クルミの焼印
くるみの焼印画像

上の写真は出来上がったクルミの焼印を紙に押した時の画像です。印面が小さいのでうまくピントが合いませんでした。この焼印は直火式の仕様でしたので、いつもとは違う4ミリのスレンレス棒にネジを切り、目貫用の小さな木製の柄をつけて作りました。

カブトガニ焼印

丸にカブトガニをデザインした焼印を作りました。カブトガニはシーラカンスのように生きた化石ともいわれますが、カニという名前が付きますがカニの仲間の甲殻類ではなく、節足動物に分類されます。干潟に棲むカブトガニは夜間の満潮時に活発的に活動しますが、全体の9割の時間を休息に使っていて残りの1割はゴカイ等を食べる食事の時間に使われています。環境汚染等により生息数は減少しており絶滅危惧種Ⅰ類に指定されており、昔は、日本でも、肥料や家畜の餌等に使われていましたが、今は全面的に保護活動が行われいます。外見から三葉虫の生き残りと呼ばれる事もあり、日本最大の生息地は佐賀県伊万里湾でバチカメとも呼ばれています。そのカブトガニですが、実は人類にとっては大変役にたつ動物となっています。カブトガニの血液は青く、医療現場で多くの人命をすくのに役立っています。カブトガニの血液は細菌内毒素と極微量でも反応しゲル状の物質になりそれを閉じ込めるので、その性質を利用してLEL試験という医療機器やワクチンが汚染されていないかを調べるのに使われます。その感度は非常に高くppt(一兆分の一)でも反応します。毎年、アメリカでは500000匹以上にのぼるカブトガニが捕獲され、綺麗に洗った後に血液採集装置により体内の30%の血液が抜き取られ医療用に使われるそうです。血液を抜き取ったカブトガニは又捕まらないように別の場所に放たれますが、血液を抜き取られた事により30%前後のカブトガニが死んでしまうそうです。聞いていると人類はリアル吸血鬼のように感じますね。ちなみにカブトガニの血液が青いのは銅のキレートの為で、人間の血液が赤いのは鉄のキレートであるためです。そんなカブトガニにも朗報があり、カブトガニの血液の代替品が化学合成されて使わるようになっています。

カブトガニ焼印
丸いカブトガニ焼印

上の写真は丸いカブトガニ焼印を厚紙に押した時の画像です。大きさは40ミリ丸で焼印の仕様は直火式です。丸い焼印は均等に力が加わるので綺麗に押しやすい焼印になります。

 

ナマズの焼印

ナマズの小さな焼印を作りました。古来、大ナマズが地震を起こすと考えられていた時期もありました。特に江戸時代には大きな地震もありましたのでナマズを地震の迷信も広がったようです。どうしてそうなったかと言えば、地震が起こる前にナマズが激しく暴れる様子を見た人が多かった事が原因のようです。ナマズは大地に隣り合っている水底の泥の中等で生活していますので、いち早く異変を感知できたのでしょうね。実はナマズと地震の関係は科学的にも研究されています。ナマズは、電気に敏感な動物で、その感度は人間の百万倍とも言われています。地震が起こる時には地下の深い場所で岩盤が崩壊することで、電気が発生するらしく、この電気の発生を感じて暴れるのではないかという研究もあります。
実は、そんなナマズよりもさらに電気に敏感なのがウナギだそうです。それで、電気に敏感なウナギが最初に地殻の異変を察知して異常な動きを示し、それにつられてナマズが暴れだしたという説もあります。今も地震と動物の関係が研究されていますので近い将来、本当にナマズの予報で地震の発生がわかるかもしれませんね。ナマズと言えば、地震だけでなく別な話題もありましたね。近年、ウナギの漁獲高の減少が続いていて、その代替え品として近畿大学が、ウナギのようなナマズを養殖して販売しているというニュースを見ました。完全養殖マグロに次いでウナギに進出ですか?流石、関西の大学ですね。ひょっとしたらウナギの減少も地震の前触れかもしれないと思うのは私だけでしょうか?

ナマズ焼印
ナマズの焼印画像

上の画像は出来上がった焼印を木に押した時のものです。両端に張り出したひげの様子からナマズだとわかる焼印です。大きさは幅20ミリと小さく、40Wの半田ごてに取り付けて製作しました。細い線の多い小さな焼印でしたので、なかなか大変でした。

みおの焼印

漢字で澪(みお、れい)という一文字の焼印を製作しました。漢字の作りから何となく意味が解りますが詳しく調べてみました。澪は、左がサンズイで右が緒を表しています。意味は、湖や海岸に水の流れによって出来た溝という事で、船が航行する時に使う水路という意味もあります。又、船が通ったあとの水の流れとありますので、飛行機雲も水版と言っても良いかもしれません。規模は違いますが運河に近い意味かもしれません。運河と言えば、物を運んだりするために作られた水路ですが、海外での物流の主流は船ですので、今でも世界中に運河があります。通名な所ではスエズ運河やパナマ運河がありますね。スエズ運河は、紅海と地中海を結ぶ運河で、日本からヨーロッパへの船便にも使われいます。もし、スエズ運河を通らないでヨーロッパまで船で行く場合には、アフリカ大陸をぐるりと回っていかなければならない為に、長い時間とより多くの燃料代がかかる事になりますので、通行料を払ってでも運河を利用した方が得になります。同じようにパナマ運河は、南北のアメリカ大陸を通過する運河で、太平洋とカリブ海を結んでいます。中国がパナマ運河に対抗して、パナマ運河の近くのニカラグアにニカラグア運河を作る発表していましたが、今では工事が止まっているとの事です。運河だけではなく、見境のない中国の開発計画は世界中でとん挫しているようです。今でも、大量物流は船に頼っていますので、運河は戦略的価値があるものなでしょう。

みおの焼印
みおという漢字の焼印

上の写真は澪(みお)という漢字の焼印を厚紙に押した時の画像です。POP系の書体で丸みを帯びています。大きさは、30ミリ角に収まる大きさで、直火式焼印で製作しました。近ごろ、色々なPOP系の書体が増えているようで、見た事もない可愛らしい書体での焼印製作を依頼される事があります。

シルビアの焼印

シルビアという車のエンブレムの文字から焼印を作りました。昔のシリビアのエンブレムで今とはデザインが違うそうです。シルビアの同好会のメンバーでメンバーで使う専用グッツを作るそうです。日産の車のファンには熱心な方が多いようです。私も移動手段として車を使いますが、田舎に住んでいるとちょっと出かけるにも車が必要になりますので、生活の必需品ともいえる存在です。若い頃はスピードが出るようなスポーツカーに憧れた時期もありましたが、今は、運転しやすく、冬場でも埋まることなく安全に走れる事が主眼になり、三菱のパジェロミニに乗っています。軽自動車で燃費もよく、車高が高いので冬道で雪による轍で道が凸凹していても問題なく走れますし、雪道で埋まって出られなくなった場合には、4駆のローレンジにギヤを入れれば大体は出られます。念の為にけん引ロープも積んでいますが、自分の車が埋まって使う事はなく、他の人の車が埋まって出られなくなった時に助ける事にしか使った事がありません。車も古くなってきて買い替えなければならない時期が迫っていますが、近ごろの乗用車は、車高が低いものが多く、冬の北海道向きではないのでパジェロミニが生産停止になっている事から、次はスズキのジムニーを考えています。前にジムニーを見に行った事がありますが、今、人気が高く、一年以上待たないとならないと聞いて驚いてしまいました。

左の写真は焼印を作る為に頂戴したシルビアのエンブレムの画像です。この写真から輪郭を抽出してデータとして使い焼印を作ります。右の画像は出来上がったシルビアの焼印を木に押した時の画像です。焼印は中抜き文字で作りたいとの事でしたので、輪郭だけの焼印になりました。大きさは幅40ミリで100Wの半田ごてに取り付けて100W電気ごて仕様として納めました。

樹脂球に焼印

黒い樹脂製(プラスチック)の玉に丸い輪の焼印を押したいとの相談から実際にためしてみる事にしました。内心、うまくいかないだろうと思いましたが、お客様が結果を見たいとの事でしたので、なるべく、安く上がるように考えました。
押したいデザインが直径4ミリの只の丸い輪だったので、焼印用の40W用半田ごてで使う棒と同じ5ミリの真鍮棒を旋盤で4ミリに細くして中心部分に穴を開けて即席の焼印を作り実験しました。樹脂の種類についての知識はあまりありませんが、なんとなく溶けやすそうな素材だったので、温度コントローラをつけて低温から少しずつ温度を上げて試しました。

樹脂球に焼印
樹脂球に焼印の画像

上の写真の左上の画像は、5ミリの真鍮棒を旋盤加工して作った丸い輪の焼印です。左下の画像は、作った焼印を革に押して試した時の画像です。小さくても綺麗に押せていますので焼印として使えるレベルになっています。右側の画像は、実際に頂戴したサンプルの黒い樹脂球に押した時のものです。見た目が黒くてわかりにくいですが樹脂が溶けて真ん中の空洞部分に溶けた樹脂な流れ込み柱状に盛り上がっています。又、円周部分は凹んで周りが溶けて盛り上がっています。温度コントローラを使い慎重に試しましたが、解ける温度までならない場合には殆ど変わらず、解ける温度になった時点で同じような結果になりました。
焼印を押すのも大変で、思案した結果、粘土の上に樹脂球を置いて少し押し込んで固定して印面をあててみました。焼印として押した時とは違う結果になりましたが、その経過と結果をレポートして、樹脂球と焼印、電気ごて、温度コントローラを送りました。このように試してみないとわからない場合には、手元にある焼印での試しもできますので、お問い合わせいただければ幸いです。

 

玉ねぎの焼印

玉ねぎをキャラクターにした焼印を作りました。食品をデザインした焼印はきゅうり、キノコ、リンゴ等色々と作りましたが玉ねぎのキャラクターは初めてです。小樽の隣の札幌には、幻の玉ねぎと言われる札幌黄という種類の玉ねぎがあります。札幌の東区の特産で、開拓使が明治時代に入植して最も早く玉ねぎの栽培を始めた地域です。札幌黄は明治時代から変わらぬ種類ということと、柔らかくて糖度と辛みのバランスが良いとの事で有名シェフやテレビにでるような有名レストランでも好まれています。札幌黄は煮込み料理に向いている玉ねぎと言われ、ビーフシチューやスープカレー、肉じゃが等にお勧めで熱を加えると辛みが消えて甘みが増す事から好まれています。そんな札幌黄ですが、あまり流通していない理由は、病気に弱く育てるのが難しく、形の不揃いなものが多く、規格販売をするスーパー等には向かなことと、普通の玉ねぎより日持ちがしないことがネックになっているようです。札幌黄は、北大の前身の札幌農学校で教鞭をとっていたブルックス博士がアメリカから持ってきた「イエロー・グローブ・ダンバース」という品種の玉ねぎを改良してできた玉ねぎだそうです。なんでも戦前は野菜不足に苦しんでいたソ連(今のロシア)にも輸出されていたそうです。

玉ねぎ焼印
玉ねぎ焼印の画像

写真は玉ねぎキャラクターの焼印をベニア板に押した時の画像です。大きさは、幅20ミリ程で40W電気ごて仕様で作りました。一度、玉ねぎに焼印を押した事があります。色々な野菜等に焼印を試し押しする事がありましたので、玉ねぎにも押して見ました。押すまでは、玉ねぎを切った時のように涙がでるのではと思っていましたが、実際に玉ねぎに焼印をしても涙はでませんでした。玉ねぎを切ると涙が出る原因は硫化アリルという成分が原因ですが、焼印の場合、玉ねぎに触れる印面部分の温度が高いのが涙がでなかった原因ではないかと思っています。
本当の事はわかりませんので知っている方がいらしたら教えてください。

 

スペイン語の焼印

「mano a mano」という焼印を作りました。英語ではないとわかりましたが、意味はわかりませんでしたので調べましたらスペイン語でした。英語表記にすると「hand to hand」にあたる言葉で、素手で、1対1の対決、直接対決という意味になるそうです。この言葉を調べた時に、例文としてトランプ大統領がらみの話が出ていました。2016年2月にアメリカ大統領選の前哨戦として共和党の指名選挙がありその時に、トランプ氏とクルーズ氏の指名争いがありその時の新聞記事に
「Ted Cruz sets time and date for “mano a mano” showdown with Trump」と使われていました。一対一の対決というと私は、マカロニウエスタンを思い出しますね。二人のガンマンが向き合って、早打ちで勝負を決める場面はまさに「mano a mano」だと思います。只、mano a manoの意味の中に「素手で」という解釈もあったので、素手ではなく拳銃(SAA:コルトシングルアクションアーミー)を使っているので違うかもしれませんが?日本的に見ると、侍同士の対決も同じでしょうね。お互いに向かい合い抜刀術で切りあい勝敗を決める。一見野蛮な感じがしますが、フェアな戦いともいえるでしょう。肉体的な対決ではありませんが、将棋や碁も一対一の戦いなのでmano a manoといえるでしょうね。

スペイン語焼印
スペイン語の焼印画像

出来上がったスペイン語の焼印を杉の木に押した画像です。丸みを帯びた面白い書体です。 この焼印、幅40ミリ×高さ7ミリの大きさで100Wの半田ごてを取り付けて製作しました。杉のように木肌の白い木材には、焼印が綺麗に押せます。