樹脂球に焼印

黒い樹脂製(プラスチック)の玉に丸い輪の焼印を押したいとの相談から実際にためしてみる事にしました。内心、うまくいかないだろうと思いましたが、お客様が結果を見たいとの事でしたので、なるべく、安く上がるように考えました。
押したいデザインが直径4ミリの只の丸い輪だったので、焼印用の40W用半田ごてで使う棒と同じ5ミリの真鍮棒を旋盤で4ミリに細くして中心部分に穴を開けて即席の焼印を作り実験しました。樹脂の種類についての知識はあまりありませんが、なんとなく溶けやすそうな素材だったので、温度コントローラをつけて低温から少しずつ温度を上げて試しました。

樹脂球に焼印
樹脂球に焼印の画像

上の写真の左上の画像は、5ミリの真鍮棒を旋盤加工して作った丸い輪の焼印です。左下の画像は、作った焼印を革に押して試した時の画像です。小さくても綺麗に押せていますので焼印として使えるレベルになっています。右側の画像は、実際に頂戴したサンプルの黒い樹脂球に押した時のものです。見た目が黒くてわかりにくいですが樹脂が溶けて真ん中の空洞部分に溶けた樹脂な流れ込み柱状に盛り上がっています。又、円周部分は凹んで周りが溶けて盛り上がっています。温度コントローラを使い慎重に試しましたが、解ける温度までならない場合には殆ど変わらず、解ける温度になった時点で同じような結果になりました。
焼印を押すのも大変で、思案した結果、粘土の上に樹脂球を置いて少し押し込んで固定して印面をあててみました。焼印として押した時とは違う結果になりましたが、その経過と結果をレポートして、樹脂球と焼印、電気ごて、温度コントローラを送りました。このように試してみないとわからない場合には、手元にある焼印での試しもできますので、お問い合わせいただければ幸いです。